はずれの方は中心部と比べものにならないくらい閑散としていますが、せっかく訪れたのですから出来ることならもっと良く見て回ることをお勧めします。
忍野八海のはじめの記事はこちらです。
富士山世界文化遺産13-4
八番霊場 菖蒲池
随感
菖蒲池は鏡池の更に先、北側の少し外れた場所にあります。周囲と水中から大きな葉の菖蒲が繁っているのが目立ちます。
こちらも鏡池ほどではありませんが正直なところ神秘性などはあまり感じられません。
ちょっと離れているだけですがこちらは他に比べるとぐっと観光する人が減ります。もちろん出口池ほどではありませんが……
八海全部見る気のある人は当然見るでしょうが、そこまで興味ない、忍野八海のメインだけ見れば良い、雰囲気だけ味わえればいい方は無理に行くこともないかもしれません。でも出口池ほど遠くはないので散歩してみても良いのでは?すぐ隣には休む場所とトイレがありますのでまったりできます。
伝説
この近くに若夫婦が住んでいましたが、ある時夫が肺病を患ってしまいました。妻はできうるかぎりの看病をしましたが夫の症状は日増しに悪くなりました。妻はもう神に縋るしかないと考えこちらで身を清めて祈願し続けました。すると三十七日目に「池の菖蒲をとって夫の身に巻けば、夫を苦しめている病魔は必ず退散する」とのお告げがありました。妻がお告げの通りにすると夫は一月も経たぬうちに完治したそうですよ。こちらもほっとするお話ですね。
祀られている竜
優鉢羅竜王と云い、「優鉢羅」はサンスクリット語で「青蓮華」を現します。青蓮華池に住んで人々に安らぎを与える竜王だそうで、伝説と合わせてこちらの菖蒲池は心なごませる言い伝えですね。
基本情報
地図
公式情報
池の情報
面積 281平方メートル 水温 約12.5度~15度(年平均) 湧水量 月によって消長あり 水深 0.5メートル
まとめ
これらの八つの池が忍野八海であり、富士山の構成遺産に組み入られたものです。
八海を見に行くと「中池」や「榛の木池」などが中心部でよく目立ちますが、実はこれらは人工池で構成遺産ではありません。たまに勘違いされている方も見受けられますので気を付けてください。
しかし人工池で構成遺産になっておらずとも、満たしている水は同じ富士山の伏流水であるし、その姿が美しいことは否定されようがありません。これらもやはり大切な水資源であり守った方がよい景観の一部です。間違っても汚すようなことはしないで下さいね。
中池の深い場所の深水は8メートルあるそうですが底がはっきりと見えてとてもそんな風に見えないのには驚いてしまいます。引き込まれるような美しい景観です。
マスの泳ぐ姿まもまるで宙を舞っているようでとても幻想的です。ここを眺めているとこの色こそが「水色」なのかと何となく納得してしまいたくなるような説得力を感じます。
むしろ今ではこの景観こそが現在の忍野八海の姿そのもだともいえます。
時代や背景が変わればいろいろと姿が変わるものであり今の姿が今の人々の求める姿なのかもしれません。
駐車場は「ますの家」の駐車場が300円ですし駐めやすくていいですが、これより先にもおみやげ物屋の駐車場が幾つもあります。こちらは大概、お店である程度の買い物をすると駐車料金が無料になります(条件は店によりますので現地で確かめてください)
ひのでや辺りが無難かとも思いますが、一応その先にも駐車場はあります。ただ観光客がたくさん歩いているので、足の悪い方や、宿泊客の方以外は危ないのであまり薦めたくはありません。
中心部では海外の方が写真を撮りまくっているので車が来たくらいでは無視されてなかなか退いて貰えませんよw
どうしても車で中心部に近付きたいのなら、一度八海を迂回し北側の浅間神社付近から入りますと池本さんの無料駐車場があります。
こちらが中心部に近くて便利です。無料ですがここを利用するなら池本さんでお土産を購入することをお勧めします。
忍野観光情報
忍野村観光協会(忍野村観光案内所)
〒401-0511山梨県南都留郡忍野村忍草239-3
TEL:0555-84-4221