ふじ楽いず楽

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下田 白濱神社(白浜神社)再び 火達山の海岸から海蝕洞と御釜へ

火達山 海蝕洞と御釜

白濱神社を訪れて

 

前回訪れた時のことは上に記してありますが、要は神社を訪れた際にドンドンと響く低周波の音を聞き、身体に感じるという不思議な体験をしたということです。

可能性として海蝕洞を疑ったわけですが、どうやら本当にあるようでこちらの火達山の海側に御釜と呼ばれる場所が存在し、海蝕洞の天井が落ちて天窓のある場所であると知りました。感じとしては下田の龍宮窟のような場所を想像してください。

さらに言い伝えではそこから奥に続く洞窟があり、漆塗りの祠があったとの伝説もあるようでとても興味を掻き立てられました、同時にとてもこの場所を覗いてみたくなりました。

しかし陸伝いには立ち入り禁止で海側に回り込めません。
看板を無視すればいけなくもないですが、立ち入り禁止の神域に無断で踏み込むようなことはしたくありません。

でも海からは?

海から回り込むのなら火達山の海蝕洞を覗きに行くことが出来るはずだと考えました。
何しろ大潮の時には中に入れるほどに潮が引くと書かれているのですから余程の地形変化がない限り不可能ではないはずです。

しかし前回訪れたのはもう昨年の秋のことであり、これからの時期、さすがに下田といえども海に入るには抵抗がありました。冬場でもサーファーは一杯いるんですけどね。個人的には無理ですw

そこで温かくなるのを待っていたわけですが、同時に己自身が本当にそこに行きたいのか問う時間でもありました。

 

そして先月には西伊豆のトンボロを渡りました。

 

その時には海に膝上くらいまで浸かるところまで行きましたが水温は思っていたよりも温かくて、もう十分海に足を入れることの出来る季節であるとの感触を得ました。今年はエルニーニョが発生しているせいか例年よりも海水温の上昇が早いのかもしれませんね。

その時、そろそ大丈夫だな、と思ったわけです。そして自分がそんなにこの地を確かめたかったのかと改めて知りました。

そして大潮の時期を待ち、この度訪れた次第です。

 

いよいよ海蝕洞へ向かいます

 

今回は海側から火達山の海岸に廻りたいのですが、鳥居のある白浜大浜側ももちろん潮が同じように引きますが、すぐ傍まで砂浜で波が来ています。カメラなどの装備が心配だったので、より安全そうな白浜中央海水浴場から海に出ることにしました。

この日始めてこちらのビーチを干潮時に訪れたのですが、その光景に唖然としました。
海の中に岩場の多いビーチだと思っていたのですが、潮が引くと全体が広大な岩場と化していました。

 

干潮時の白浜中央海水浴場

干潮時の白浜中央海水浴場

 

これは予想外でした。足許に注意しなければならないビーチであると思っていましたが、これ程一面に岩場となっているとは気が付きませんでした。これはビーチの記事も書き直しが必要ですね。

でもこれだけの岩場はドキドキします。
そこら中にタイドプールが溢れています。近付くと逃げ隠れる小魚や蟹で一杯です。
これは楽しいですよ。

こちらのビーチを訪れるのなら干潮時が一番楽しいのではないでしょうか。色々と磯遊びが出来ます。
ただガンガゼ?にしては針が短いような、ウニなのかな?が結構いたので足許は注意が必要ですね。マリンシューズは必須でしょう。

 

さて岩場を火達山に向かって進みます。

思っていた通り、なかなかの浅瀬で膝より深いところはほとんどありませんでした。もちろん水温も問題ありません。

 

白濱神社海側 干潮時に現れるビーチ

白濱神社海側 干潮時に現れるビーチ

 

火達山の海沿い着くと砂が堆積していて何となく秘密のビーチっぽい良い雰囲気がします。
ただこの時点で一番潮の引いている時間帯に近い時間だったので先を急ぐことにしました。

 

火達山 海蝕洞入口

火達山 海蝕洞入口

 

火達山が崩れた大きな岩がごろんとしている先には暗い穴が開いています。

左の隙間から入りましたが人が楽に通れるサイズです。
入口付近に少し深みがありましたが構わずに進み海蝕洞内に入ります。

 

火達山 海蝕洞入口2

火達山 海蝕洞入口2

 

ここでヘッドランプなどの明かりを持ってきていないことに気が付いてしくじったと思いましたが、目を凝らすとそれ程先はなくて何とか見えています。というよりも薄明るい?

写真ではわかりにくいかと思いますが幅も高さも結構あります。

 

火達山 海蝕洞内部

火達山 海蝕洞内部

波と巻き上げられた砂に研磨されていているのか壁も石も角が丸くなっています。

 

火達山 海蝕洞の奥

火達山 海蝕洞の奥

 

足許を確かめながら奥に進みました。ここはこれで終わりみたいです。

内臓フラッシュを焚いて撮影しているので(レンズで一部けられてる)よく見えますが、さすがに肉眼ではここまでは見えません。天井部分に亀裂のようなものが続いているのが画像から分かりますが、これもどこまであるのか覗いてみればよかったです。

 

踵を返しながらそれしても明るいなと思っていたら、お洒落なフットライトが――じゃなくて、左側の足許の空洞の先から光りが廻っています。屈んで下を覗くと空間が広がっています。
天井の一番高い所なら屈んで進めば向こう側へ行けそうなので横移動します。

 

火達山 隣の海蝕洞

火達山 隣の海蝕洞

 

向こう側へ行くと奥の上の方から光りが差し込んでいました。
どうやらそこが御釜のようです。
こちらは天井があるというより大きな石が崩れて積み重なっているような場所で何となく圧迫感を感じます。
とりあえず御釜の方に行って空を見あげます。

 

火達山 御釜

火達山 御釜

 

御釜は龍宮窟の中にまだ崩れ落ちた岩が堆積しているような場所ですね。

 

岩をよじ登るなり、岩の間を這いずり回ればあるいはもっと奥に入ることも出来るかもしれませんが、さすがにそこまではちょっと。
神社にとっては大切な場所でしょうからあまり深く踏み込むような真似は遠慮しておきます。

白濱神社 御釜内

白濱神社 御釜内

 

今回はここまでしか行きませんでしたが、あるいはこの先に本当に海蝕洞が伸びているのかもしれません。

以前訪れたときに聞いた音の原因が、この場所なのか、さらにその先にあるのか確かめたくもありますが、でもそれはもう明らかに神域に属す場所で人が踏み入っていい場所ではない気がします。

それにそろそろ潮が満ちてくる時間帯でした。穴の中に潮が満ちるにはまだ時間的には余裕がありますが、精神的にはなかなか恐いです。
この洞窟、潮が満ちれば間違いなく海の中ですから。この時でもこちら側は洞窟の入口の内側まで波が入り込んでいるので落ち着かない雰囲気でした。

 

別の海蝕洞から外へ

別の海蝕洞から外へ

 

個人的にはこれだけはっきりと海蝕洞の存在を確認できたのですからもう満足です。
むしろここまでしっかりと見ることが出来たことに感激です。
後腐れなく、この場を離れることにしました。

こちらの口から出ると入口には水が溜まっていて波もありますので慎重に外に出ました。機材が心配なんですよw

 

海蝕洞から出た場所

海蝕洞から出た場所

上の写真の真ん中から出てきました。入った海蝕洞とは岩一つ隣になります。

広い空の下に出てほっとします。これで少なくと穴の中で溺れる心配はないですから。


下の写真の左の岩場に杭のようなものが見えます。多分、鳥居の横の岩場にある、縄を張ってあるところのものですね。つまりあそこの岩場を回り込めば大浜側に出れるのでしょう。でも思った通り、こちら側の方が深そうで波もありました。

 

火達山の海岸

火達山の海岸

帰りはゆっくりと磯の潮溜まりを覗きながら戻りました。

 

白浜中央海水浴場の磯

白浜中央海水浴場の磯

 

時期的でしょうか、物凄くアメフラシが多かったです。

一生分を一辺に見てしまったと思う位、そこかしこにたくさんいましたw

梅雨の時期に磯でよく見られるからアメフラシともいわれるようですね。
こちらで大きさは25cmくらいです。

 

アメフラシ

アメフラシ

 

ついでにアメフラシの卵もあちこちの岩陰などにありました。見た目は中華麺の固まりでオレンジ色の物体です。ちょっとグロイかもしれないので画像は無しで。

でもこの卵を食べる人もいるようですよ。ただアメフラシ自体が人に毒性のある海草も食べていると卵も危険なようです。それを分かって尚食べる人もいるという……

 

カワハギの稚魚?

カワハギの稚魚?

こちらはカワハギっぽい子供たち。3cmほど。何故か二匹でグルグルと踊るように廻っていました。

あちこちに色々な生き物がいますが、海草などの漂着物がかなり絡まっていました。もう少し温かくなって海草の季節が終われば磯もすっきりするかもしれませんね。
それにしてもこちらの岩場は観察しがいがあって楽しい場所ですね。

 

 

海から上がったあとはもちろん白濱神社で無事に海蝕洞と御釜を見て来られたことを感謝してお参りしていきましたよ。

 

今回の事で前回の音の原因はおおよそ検討を付けることが出来ました。

これだけの海蝕洞があり、さらに奥に繋がっているの可能性も考慮すれば、境内で聞いたドンと響くあの音も、海蝕洞内に波が打ち付け、岩の固まりである火達山が太鼓のように働き響いていると考えると納得です。

 

最後に

この場所は出来るだけ足を踏み入れない方が良いかと思います。
素晴らしい場所なのですが、やはり危険度が高いでしょう。

どうしても足を運びたいのなら大潮の時間を狙うのは絶対です。そして潮が満ちてくる時間になる前には引き返しましょう。

風の強い日、海が荒れているなどの波の高い日、雨の降る、或いは降りそうな日は危険度が格段に上がるので絶対に近付かない方が良いです。

わたしは昨年に訪れて半年以上の時間をおいてもまだ訪れたい衝動に駆られ、今回足を運びました。
自分自身が訪れておいて人様には行くなというのは何とも自分勝手で矛盾した意見ですが、出来れば写真だけで満足して方が良いのではないかと思います。それでもどうしても行きたい方だけが行けばよろしいかと。

あと子供さんには絶対に近付かないように注意が必要ですね。
入るための自然条件を知らずに勢いで入ってしまうと、取り返しの付かないことになってしまうかもしれません。
くれぐれも気を付けてください。

火達山の海蝕洞は素晴らしい場所ですが、危険度を考えると一般的にジオサイトとして紹介することは出来ない場所ですね。

 

海蝕洞と御釜の駐車場などの基本情報

地図

白浜中央海水浴場の近隣からのアクセスと駐車場

135号を河津方面から来て白浜中央海水浴場を左手に見つつ、正面にちょっとした山のような場所があり道が右にカーブしますがその付け根に左に入る細い道があります。道なりに進むと区営の駐車場に着きます。

夏季は1500円取られますが、シーズンオフですと入口付近の駐車スペースに無料で数台置けます。

白濱神社の近隣からのアクセスと駐車場

135号沿い、下田プリンスホテルの隣の森になります。

駐車場は神社の白浜大浜側にあります。道路に16と書かれた標識のあるところです。

道路から入った入口にビーチ用の駐車場がありますが、その先の奥に入ったアスファルトの駐車場です。
参拝者無料、1時間超は1000円

白濱神社 駐車場

白濱神社 駐車場