ふじ楽いず楽

富士山周辺と伊豆の観光スポットや遊ぶところを紹介するブログです

下田 爪木崎 俵磯とタカンバ海岸(伊豆ジオサイト)

爪木崎の俵磯の上を歩く

爪木崎の俵を並べたように見える海岸

 

爪木崎の海岸を散策しました。

お目当てはジオポイントに指定されている俵磯です。

爪木崎の駐車場に車を駐めて散策路へ。

 

爪木崎 遊歩道入り口

爪木崎 遊歩道入り口

 

 

すぐに整備された道を逸れて海岸へ向かいます。

海に降りると柱状節理が出迎えてくれます。
もう伊豆では定番中の定番ですね、その辺にありますw

これ自体は正直なところ珍しくありませんが、こちらの俵磯はちょっと景観が面白いので眺めるのに良いかなと思います。

柱状節理の海岸線を歩いて俵磯に。

 

 

爪木崎 俵磯

爪木崎 俵磯

 この周辺は特に色味が濃いですね。鉄分が多いのか熱変成でしょうか?

 

 

俵磯 柱状節理断面

俵磯 柱状節理断面

こんな形状の岩がぎっしりと敷き詰められたように並んでいます。その姿がまるで俵を敷き詰めたように見えることから俵磯と呼ばれるようです。

 

ここはジオポイントの上を歩いて観察できます。
とは言いましても、なかなか足下は見た目ほど平坦でないため歩きにくいです。
また、先の方まで行くと結構な高さになります。

 

爪木崎 俵磯 上から

爪木崎 俵磯 上から

 

一段下の向こう側にも行ってみたかったのですが、足を濡らさないとたどり着けそうにないのでこの日は諦めました。

それでも高いところからの眺めもなかなかのものです。
この部分だけを見ていると、ここが何処なのかちょっとわからなくなってきます。不思議な景観です。

 

陸に戻り遊歩道を進んで行きますとこの先には爪木崎の灯台があります。

 

爪木崎 灯台

爪木崎 灯台


灯台のある場所からは周囲がよく見渡せますし、帰り道の周囲には水仙がたくさん植えられていますが、この時期に咲いているわけもなく、今回は割愛します。

 

駐車場に戻る前に温室の方へ。

 

爪木崎 温室

爪木崎 温室

 

花壇がありますが割と手入れがしてあります。トップシーズンではないのでもうちょっと放棄されているかと思っていたので意外でした。

温室がありますが、開け放たれています。
まあ、下田の気候ですと冬場以外はあまり必要なさそうですね。

中ではブーゲンビリアなど暖かな地方の植物が茂っていました。

 

そして謎の生物――アレですねw

 

爪木崎 植木

爪木崎 植木

 

俵磯(爪木崎)の駐車場などの基本情報

地図

近隣からのアクセスと駐車

 

下田の道の駅付近からですと135号を白浜方面に向かい、まもなく須崎方面は右折の看板がありますので、そこで右の道に入ります。
しばらく道なりに走りますと信号機があり、116号差スタン尾標識に従い左に曲がります。
そのまま道を進みますと突き当たりが爪木崎の有料駐車場です。


普通車は普段は500円 夏期1500円

バイクは100円

公式情報

 

伊豆半島ジオパーク推進協議会

〒410-2416 静岡県伊豆市修善寺838-1 修善寺総合会館内

TEL: 0558-72-0520  FAX: 0558-72-1355

Mail: info@izugeopark.org

外部リンク 南から来た火山の贈りもの 伊豆半島ジオパーク|公式

外部リンク 伊豆下田観光ガイド-伊豆下田観光協会公式サイト-

 

  

爪木崎はこれで終わりですが少し戻ったところに別のポイントがありますので移動します。

 

謎のタカンバ海岸(ただの迷子とも云う)

タカンバ海岸

タカンバ海岸

 

隆起海成段丘を歩く

 

こちらは九十浜海水浴場に遊びに来ると駐車場を利用する場所ですね。入り口には爪木崎公園と書かれています。

伊豆ジオのHPによりますと海岸沿いにタカンバ海岸という場所が紹介されていますが、これまで足を運んだことはなかったのでこの機会に訪れてみます。
夏場でなければ駐車場も無料で駐められるので有り難いです。


駐車場の入り口脇にある案内板を見ると海岸に向かって歩いて行けば辿り着けそうです。

と、ここでざっくりと案内を眺めたのが間違いでしたw

これだけ整備されているのだから分岐や降りる所に目印の看板くらいあるだろうと高を括ったのが愚かでした。


そんなものはありませんでした。


道に沿って歩いて行きますと開けた場所にたどり着きます。
でもそこは海に面した崖の上です。
少し歩くと下りの階段を見付けました。ここだろうと降りると海縁に出ました。

遊歩道から岩場に降りて海側に進みます。

 

タカンバ海岸(仮)

タカンバ海岸(仮)

この辺りの岩場はなかなか変わった雰囲気です。

海に面して割と平らな面が広がっているので隆起海成段丘の形状に思えます。

 

隆起海成段丘とは、波の浸食により海岸の地形が平らに均された地形が、大地の隆起により海面よりも高い位置に持ち上げられた地形です。

簡単に云えば海沿いの海面よりも小高くて比較的平らな場所のことです。

 

タカンバ海岸(仮)

タカンバ海岸(仮)

所々に青みがかった部分もあり不思議な雰囲気です。

 

それにしても岩が赤っぽいですね。
ハイアロクロスタイト(水冷火砕岩)が陸化したとのことですが、熱で変性したのか、それとも隆起後に酸化したのでしょうか。
またハイアロクロスタイトの亀裂には、熱水が入り様々な鉱物が結晶となるようですが、こちらもそれらしき後が散見されます。

石英のような石が詰まったような亀裂がそこかしこに走っています。上の写真の帯状に走る列がそうです。

 

タカンバ海岸 鉱物の結晶

タカンバ海岸 鉱物の結晶

※次に訪れた場所の写真ですが見やすいので参考に。


これだけ結晶があると好きな人は採取したいでしょうが、ユネスコのジオエリアに指定されているのでそういうのは禁止なのかな?
まあ、私はそこまで好き者ではないので眺めるだけで十分ですが。

 

これがタカンバ海岸か、ヘー。

 

と、確かによその海岸とちょと趣が違って面白い場所です。
来て良かった、帰ろう。

そう思い、海岸を伝い海沿いの遊歩道に戻ります。
すると真正面に標識が!!

 

 

タカンバ海岸 看板

タカンバ海岸 看板

な、何だと!?


思わず背後を振り返ります。
今見てきた場所は一体何だったのか!?
ものすごく混乱しました。

それにしてもこの標識、この場所に来たときから在ったはずなのに全く気がつきませんでした。
海が見えた瞬間、視線も気持ちも全てそちらを向いてしまい完全に見落としていました。

まさに孔明の罠と言わんばかりの虚を突く心理戦――何と戦っているのか。

 

まあ、とにかくここはタカンバ海岸ではなくて別の場所であることは確かなので来た道を引き返し階段を登って上の広場に戻ります。

400mの距離感がよくわかりませんが駐車場から来た道よりも九十浜方面に少し進むと崖側の柵が切れて下に降りる踏み分け道らしきものがありました。

 

まさかここを降りるのか?
といぶかしく思いながら下を覗くと確かに海に張り出した立派な隆起海成段丘が在るではありませんか。

 

タカンバ海岸(仮2)に降りる道

タカンバ海岸(仮2)に降りる道

ええ、わかりました降りますよ。とその道に踏み込みます。高さは10mほどでしょうか。
しかしそれは道と呼ぶには険しすぎます。ほとんど崖に張り付くような獣道です。
手近な岩や木に手をかけなくては降りられない急斜面です。
しかし、ここまで来たのだからと降りました。


そこは確かに隆起海成段丘でした。しかも先ほど降りた海岸より高い場所にあります。
岩の赤味もこちらの方が強いです、なかなかの景観です。

 

タカンバ海岸(仮2)

タカンバ海岸(仮2)

 

今度こそタカンバ海岸だ!

 

タカンバ海岸(仮2)2

タカンバ海岸(仮2)2

喜んで周囲を写真に撮ります。

そして海を挟んで向こう側の根の先の方に釣り人がいるのが目に入りました。
その瞬間、何となく己が間違ったことに気がつきました。

 

向こうがタカンバ海岸だろう……

 

タカンバ海岸(仮2)3

タカンバ海岸(仮2)3

ですよねー、観光地であんな崖を降りるルートをさすがに作りませんよね、と納得。


ただ伊豆では観光地でも昔に整備されたまま放置されたりして荒れた場所もあったりと、好んで辺鄙なところをうろつく癖のある私はちょっと感覚が鈍磨していてすぐに気がつきませんでした。

いや、そこは気付こうよ。

 

仕方ないので崖の上に戻りさらに道を進みますと案の定、海に向かう分かれ道がありました。

しかし、何と言いますか、すでに気力は失われていました。

そもそも本当のタカンバ海岸らしき場所を先ほど海を挟んでこちら側から見ています。

構造的には先ほど降りた場所と大差なさそうです。景色はわかりませんが……

やる気が出ないので帰ることにしましたw
分かれ道は十字路だったので海とは反対方向に向かい進んでみました。
すると来るときに辿った道の途中に出ました。

 

タカンバ海岸への分岐

タカンバ海岸への分岐

※この左側の細い道を海側から登って来ました。

 

道が大きくカーブしているところの外側に階段があって細い道となって海まで一直線に続いていたようです。
一言言いたい。


ここに標識を立ててくださいよ!


そうすれば間違える事無く辿り着けたのに……

まあ、しかしそれでも間違ったおかげで普通の人は行かないであろう場所に行くことができました。

あんな場所に行くのは釣り人くらいでしょうw そもそもあの崖の道も磯釣りをする人が踏み固めて作られた可能性が高そうです。何しろ彼らは常軌を逸した場所に出没しますからね。海上に孤立した岩根で釣りをしていたりして驚かされことも何度もあります。

まあ、そういう意味ではとても貴重な体験となりました。

おかげさまでなかなか見ることのできない景色を堪能することができました。
それもこれも道を間違えたおかげです。

ただ二番目に訪れた場所はあまり行くことはお勧めしません。あそこに降りるくらいなら普通にタカンバ海岸にいった方が良いですよ。

 

駐車場に戻ると入り口の案内の地図をよく見て確かめます。 

 

爪木崎公園案内図

爪木崎公園案内図

図で確かめると今回降りた海岸はこの場所のようです。微妙にタカンバ海岸ではありませんw

しかし構造を考えるとタカンバ海岸の端といえばいえなくない場所なので行ってきたと云えなくもないかもしれないとも考えられます(グダグダ

とまあ、なんだか煮え切らない感じですw

また爪木崎方面に行くこともありますから、その時に再度チャレンジですね。

 

タカンバ海岸の駐車場などの基本情報

地図

近隣からのアクセスと駐車


上で紹介した爪木崎の有料駐車場の少し手前です。
駐車場の看板の所を左に入ると右側に駐車場があります。

普段は無料ですが夏期になると普通車は1000円です。

公式情報

伊豆半島ジオパーク推進協議会

〒410-2416 静岡県伊豆市修善寺838-1 修善寺総合会館内

TEL: 0558-72-0520  FAX: 0558-72-1355

Mail: info@izugeopark.org

外部リンク 南から来た火山の贈りもの 伊豆半島ジオパーク|公式