精進湖と富士山を望む
精進湖他手合浜から
今回は精進湖の湖畔、他手合浜の駐車場より、湖の反対側、この尾根まで登ります。
他手合浜の駐車場は観光用の駐車場で駐車料金は取られません。長時間駐めておいても安心ですね。
下から見ると山頂付近はすでに落葉しているようですね。
どんな景色が待っているのか楽しみです。
湖畔の他手合浜はかなり紅葉していて見頃を迎えています。
但し今日の目的地ではないので横目で見つつ道を進みます。
駐車場のすぐ先にこちらの案内板が立っています。
この日は図にある現在地の左の方にある精進峠に登り、パノラマ台まで尾根歩きの予定です。
本当は左上の方から女坂峠を通り、三方分山に登って精進峠に行くつもりでした。
ただ朝、富士山を見ると変な雲が出ていたのでどうするかしばらく迷っていたので出発が遅れてしまって到着が遅くなってしまいました。
そのため本日一番の目的地である精進峠に直通で登ります。
まぁ、三方分山の方は富士山の見晴らしがあまり良くないので良いかなw
しかしこの案内板、何故か精進峠の登山道の入り口に立っているのに現在地と精進峠を結ぶルートが書かれていません。
一番近いのに何故?
精進峠を目指す
山の麓は良い感じに紅葉していました。
写真の奥に見えるコンクリートの土砂止めを乗り越えて先に進みます。
傾斜はきつめです。整備もあまりされているようには見えません。
もしかするとそんな理由で観光案内板には書かれていないのかもしれませんね。
でも紅葉は綺麗です。
このルートは一気に登るのでしばらくして振り返ると木立の先に富士山の姿がもう見えてきました。
下から見た印象から推測するに、紅葉具合から3分の2くらいは登った場所かな?
枝先は落葉が進んでいるため、見晴らしは良いですね。
そのまま登ると駐車場から1時間弱ほどで尾根に出ました。
ここが精進峠になります。なるはずです(汗
標識が腐って棒だけしかありません……
でも、棒があるので間違いありません。
山並みの向こうには甲府盆地が広がっているのが見えます。
ここから三方分山の方に少し進むと精進峠のパノラマ台らしき場所があります。
特に標識などはありませんが、ルートから湖畔側に逸れる道があるので、そこを入って行きます。
木立を抜けると切り立った場所に出て視界が開けます。
精進峠の富士山
眼下に精進湖、正面に富士山!
山肌は紅葉で色付いて綺麗です。なかなかの見頃ですね。
欲を云えば、この前の週には富士山に冠雪があり、さらに良かったのですが、紅葉には少し早いような気もしたので、紅葉を狙うには悪くないタイミングだったかな。
足下の他手合浜付近の紅葉が綺麗ですね。
それにしても高いところに登るとあの台詞が湧きます。
「見ろ、まるで人がゴミのようだ!」
実際はほとんど人など認識できませんw
考えてみるとラピュタの高度だと更に何も分からなそうですね。
ただバスや車がおもちゃのように見えることは確かです。
さて、こちらの眺めも最高なのですが、実は目的地はここではありません。
尾根を歩くルートに戻り先に進みます。とは言ってもものの5分程度でしょうか。
再び道から逸れて藪の中へ。こちらはすぐに木立が切れて視界が開けます。
第二の撮影スポットです。
先ほどの場所も広くはないのですが、こちらは更に狭い場所です。
斜面に突き出した岩の上に人が3人ほどが収まるくらいのスペースしかない場所です。もちろん足下は断崖です。
怖い場所でありますが視界は素晴らしいです。
こちらからの角度だと富士山を正面に据えた構図で精進湖は真ん中に収まります。
とても据わりの良い構図です。また、断崖の上なので足下の視界も開けていて斜面から他手合浜の景色も見えるのが奥行きがあって良いですね。
両側の山並みも包まれ感があっていいです。
写真を撮るのが好きな人はこちらの場所の方を好む人が多いのではないでしょうか。
この日は空いていたので岩の先で昼食を頂きました。しばらくの間、絶景を独り占めです。
それにしても写真だと傾斜が穏やかに見えますね。実際はかなりの急斜面です。
精進湖 パノラマ台へ
この後、正午を過ぎると雲が起ってきたので移動することにします。
尾根のルートに沿ってパノラマ台に向かいます。
パノラマ台は写真の右に伸びる尾根の一番富士山寄りの山の先にあります。
尾根道がずっとこんなだと嬉しいのですが、いくつか山を上り下りる事を繰り返しますし、手も使わなければならない場所もありました。
まぁ、概ね歩きやすい道ではありましたが、一部悪いところもあり、何しろ尾根なので道を踏み外すと怖いです。冬場は怖そうな場所ですね。
まぁ、寒いから来ませんがw
精進峠から45分ほどで精進湖からパノラマ台へ向かうルートに合流です。
案内が三ツ沢峠となっていますが精進峠のことですね。
案内板のルートだと湖畔からここまで登った後に尾根を歩いて精進峠に向かうことになるのですが、随分と遠回りですね。
しかも楽かと問われると……謎です。
パノラマ台からの富士山
ここから10分ほどでパノラマ台に到着です。
パノラマ台からは正面に富士山が見えます。
見えますったら見えます!
…………
こちらが西湖方面ですね。裾野に雲の影が落ちて素晴らしい風景ですね。
いや、曇っているのだからしょうがないでしょう!
富士山はいつも見えるわけではないのですよ、だから見える瞬間は貴重なのです。
とはいうもののここまで来て見られないのは寂しいのは確かです。
雲の流れはわりとあるので、切れる瞬間はありそうです。しばらくこの場でタイミングを待つことにしました。
パノラマ台は精進湖側から登るルートが主ですが、山の反対側にはすぐに本栖湖なのでそちらからのルートもあります。この場所からだと二つの湖を見下ろすことができます。
本栖湖は完全な逆光です(汗
ぼうっと待っていると背後の木立で落ち葉を踏みしめる音が!
はっ、と振り向くが相手も気配を察して足を止める。
しばしの静寂――
熊だったらヤバイ!と考えて目をこらすと木立の中に一頭の鹿の姿が。
思わず安堵の息を漏らすと、鹿も逃げ出しました。
今年は熊の被害が多いですし、西湖の野鳥の森ではこの秋には目撃されています。この附近も山伝いに移動できるので怖いですね。
まぁ、鹿だっったのでよかったですが。
そうして待つうちにようやく富士山がちょっとだけ頭が顔を出しましたので撮影します。
なお、撮影位置に関してはここには書けません。
現地に行けば分かるかと思います。
こちらも裾野がなかなか広いですね。
空気が澄んでいれば駿河湾も見えるでしょう。
ただ個人的にお隣の竜ヶ岳の方が好きかもしれません。
精進湖湖畔へ
富士山の写真も撮れたので帰路につきます。
来た道を引き返して尾根のルートと湖畔への分岐から精進湖に降ります。
2時を回るとこちらの斜面は日が陰ってきていますね。ちょっと寒いです。
また落葉が進んでいて足下が見にくくて少し歩きにくかったです。
一本道なので足を進めているとそのうち近くに湖面が見えてきて出口に到着です。
というか道ばたの入口w
精進峠とパノラマ台のまとめ
この日は出発が遅れて午前中は精進峠への直通ルートを通りました。
精進峠での撮影だけが目的ならこのルートで往復が一番早くて良いですね。片道1時間ほどで行ってこられます。
そのおかげで正午前には現地で撮影と昼食をのんびりと楽しむことができました。
その後は富士山が雲の中に入りましたが、その時間帯には歩いていたので良かったです。
パノラマ台では雲が流れるまで待たされたものの、何とか富士山頂が出て撮影することができました。
精進峠からの富士山は精進湖という手頃なサイズの湖があってこその景色かと思います。他の富士五湖ですと大きすぎてこの山に抱きしめられてような景観にはなりません。
自然が作り出した絶妙な配置だと思います。
精進峠は観光地の真っ只中にありながらも人は少ないので、この新型コロナウイルスの状況下でもお勧めですね。何より景色が綺麗です。
ただ冬場は怖そう……