ふじ楽いず楽

富士山周辺と伊豆の観光スポットや遊ぶところを紹介するブログです

富士山が育んだ 富士五湖2(西湖、精進湖、本栖湖)

 

山中湖や河口湖に比べますとこれらの3つの湖はお世辞にも観光客が多いスポットではありません。でもその分、周囲も含めあまり人の手が入らない自然が豊かであり、賑わいよりもそうのような環境やアウトドアを好んだり堪能したい方にはむしろこちらをお勧めしたいくらいのスポットです。

 

 

富士山世界文化遺産11-2

西湖、最高、さあ行こう!!

西湖

西湖

※はっきりしない写真で申し訳ありません、紅葉台から根場方面を撮った写真です(汗
西湖も思ったよりも写真が無くて焦りました。現地だとどうしても富士山と撮ることを念頭に撮影しますので湖を単体で撮影することがあまりありません。富士山が出てないとどうしても写欲が上がらないのですよ。

落ち着きを求めるのなら

それにしてもタイトルは便所の落書きかw
いえ、早々にすみませんでした。つい調子に乗りました、ごめんなさい。でもそれを抜きにしてもここは富士五湖の中でも落ち着いていて長閑でいいスポットですよ。

かつて富士山北麓には「せの海」と呼ばれる巨大な湖が広がっていました。
本栖湖から西湖まで続く一つの湖だったのですからかなりの大きさですね。ぜひ一目見てみたかったものです。

平安時代、貞観6年(864)に貞観大噴火と記される巨大噴火が発生しました。これは文献上、最大の噴火だったそうです。当時の人は怖かったでしょうね。浅間神社の記録もこの辺りから散見されることが多いのでその辺りに繋がりがあるのかも知れません。怒れる富士山を抑えるのが浅間神社の大きな役目の一つですから。

貞観大噴火は北西斜面で発生した割れ目噴火で大量のマグマを流出させ「せの海」へと流れ込み、その大部分を埋め尽くしてしまいました。因みにその溶岩流跡に広がる森がかの有名な青木ヶ原の樹海なわけです。
その東端に残ったのが西湖なのです。
河口湖から近いですが成り立ちがまったく違うんですね。とても興味深いです。

周辺の雰囲気は周囲に山が迫り囲まれた感じがします。
紅葉台展望台のある山が富士山との間に立ち塞がっているので富士山を眺められる場所は限られます。そんな理由からなのか、お隣の河口湖と比べるととても静かな雰囲気の湖です。

こちらはフジマリモの群生地があることでも有名ですし、「さかなクン」さんも関わったクニマスの発見で近年一躍有名になり注目を集めました。一度絶滅したと記録されたのが覆ったのですからこれは相当な事件ですよ。
クニマスはもともと秋田県の田沢湖にしか棲息しない固有種でしたが大正時代に10万個の卵をここ西湖に移植した歴史があるそうです。
その後失敗したと思ったのか長年放置されていたのが偶然に偶然が重なって発見されたんですね。
ただここ西湖はヒメマス釣りのスポットで多くの人が昔から釣っています。
だから知らずに「このヒメマス、ウマー」な人も中にはいるのかも知れませんw クニマスはかなり美味しい魚だったようですから。

その他にも湖の周囲には溶岩洞窟があったり野鳥の森公園があったりと河口湖と趣の異なるアウトドアな遊びが楽しめる場所です。湖の周囲には至る処にキャンプ場があり、というよりも湖畔はキャンプ場だらけでお隣の河口湖がホテルなどの宿泊施設が中心であることととても対照的です。それだけこちらの方がアウトドアライフには向いていて人気があると言うことでしょう。

湖畔近くから山に向かって広がっている「いやしの里根場」には茅葺きの家が並んでいて写真を撮るのに良い場所ですよね。富士山入れようとすると逆光になりやすいけど……
西端の根場浜からの写真もよく見かけますね。まぁ、富士山を入れて西湖の写真を撮るとするとどうしてもこの辺りになってしまうのですけどね。

すぐお隣が観光化が進んだ河口湖でありどうしてもこちらは地味な印象を拭えません。また湖自体も河口湖と比べてしまうと小さいので印象に残りにくいのは確かです。しかしその分、こちらの湖は河口湖よりも落ち着いていて静けさを求める方にいいかもしれません。

河口湖からですと奥河口湖に当たる西の端から山を登ってトンネルを抜けるとすぐにすぐにこちらの西湖となりますので、もし河口湖を一周ドライブするなら、こちらまで足を伸ばしてみるのも面白いかと思います。如何に河口湖と西湖の水面の高さが違うのか体感として理解できるので興味深いですよ。

 

西湖のすぐ近くでこんなイベントもあります。

 

基本情報

地図

 

西湖湖畔の駐車場など

富士山ビュースポットの念場浜は西湖の一番西端の辺りになります。

根場浜には駐車場とトイレがあります。

外部リンク|公式サイト

 富士河口湖 総合観光情報サイト|公式サイト

 

 

「ジャパン・ショージ」な精進湖

こちらは溶岩のごつごつが目立つ荒々しい湖畔の景観と美しい富士山のコントラスが見事なスポットです。

 

精進湖

精進湖

※精進湖の「子抱き富士」の風景ですね。手前の山は大室山です。この大室山を富士山が抱きかかえているように見えることからこう呼ばれている風景です。北側湖畔から望める、湖と深い樹海と富士山のコントラストがとても美しい景色です。ちなみに精進自然観察路は写真の向こう岸を歩きます。

野性味溢れる景勝地

精進湖もまた西湖と同様にかつて富士山北麓にあったと伝わる巨大湖「せの海」の一部であり、溶岩流で遮られるまでは西湖と繋がっていた湖です。しかし残念ながら現在では富士五湖の中では一番小さな湖となってしまいました。
こちらもまた流入河川も流出河川もない湖です。じゃあ、何処から水が?と思いますが、西湖や本栖湖と水面の高さが同じ事から推測するに、それらの湖と地下で複雑に繋がっているのか、同じ地下水を水源としていると考えられます。それはかつての巨大湖「せの海」の面影をを彷彿とさせ胸を熱くさせますね。そう考えると脳内に浪漫がどばどばと溢れ出てきます。

湖の景観は迫り来る溶岩流が湖に流れ込んでそのまま冷えて固まったのを想像させるような荒々しい溶岩の固まりがが湖の岸辺になっています。そしてそれを覆い尽くそうとする樹海の生命力溢れる木々が覆っています。
この地は山中湖や河口湖と事なり自然の力が人の力よりも優勢な場所であり、より深く自然に抱かれる雰囲気を味わえます

明治28年、日本に帰化した英国人ハリー・スチュワート・ホイットウォーズ(星野芳春)は、富士山を最も美しく眺められる地を求めて富士山麓を巡り、ようやくたどり着いたのが精進湖だったそうです。きっとこの野性味ある湖と富士山の景観が気に入ったのでしょうね。
彼はこの地を日本有数の避暑地「ジャパン・ショージ」と海外で紹介しました。それにより明治末から大正、昭和にかけて外国人観光客が多く訪れ、有名な保養地として知られていたようです。

当時から有名だったのが精進湖と本栖湖の間に聳える山の頂にあるパノラマ台です。ここからは地面を覆う樹海と富士山を一望できる素晴らしい景色が広がっています。ここは比較的軽く登ることができるコースでファミリーみんなで登って楽しむこともできます。かつてはこの道を外国観光客が籠に乗って登ったといいますが、いくら軽いとはいってもさすがにそれはちょっと……

湖として景色が良いのはやはり湖の一番北側、精進ブルーラインから外れて湖畔沿いに少し行ったところではないでしょうか。精進湖観光協会の向かいにある他手合浜です。ここからだと車で湖畔まで降りて駐車できます。ここからですとちょうど湖の向こうに富士山を眺めることができます。また紅葉がまとまってありますで写真を撮るのもばっちりです。

精進湖は実は車で湖畔を全部廻ることが出来ません。途中で湖から離れてしまいます。そのかわり、その車で廻れない部分には精進自然観察路が整備されています。南側の精進浄化センターの脇に駐車場があり入口があります。そちらも歩きますと普段とは違った精進湖を楽しむことが出来ますよ。

他の五湖に比べると小さいのでゆっくりと湖畔を散策したりパノラマ台まで歩いたりして楽しんでください。
また精進湖はヘラブナながたくさん釣れるようで、いつ訪れても釣り人で溢れています。

 

 

基本情報

 地図

 

駐車場など

精進ブルーライン方面の所を湖畔沿いに左に進むとまもなく他手合浜です。

他手合浜への駐車は無料です。

また道路脇にはトイレもあります。

外部リンク|公式サイト 

精進湖観光情報サイト | 精進湖観光協会|公式サイト

富士河口湖 総合観光情報サイト|公式サイト

 

 

 

ゆるキャン△な本栖湖

皆さんご存じ、こちらはお札の裏に印刷されている逆さ富士山で有名なスポットですね。

本栖湖

本栖湖

※お札の逆さ富士が有名ですが、湖面に綺麗に逆さ富士が写るには、富士山が出ているのは当然として、それプラス無風状態であることが絶対条件です。これがなかなか難しい。撮影スポットでもしもそんな場面に出会えたのなら自慢しても良いくらいですよ。

本栖湖は本州一の透明度

五湖の内で一番西端に位置し、もっとも深い121.6mの深水を誇る湖です。
こちらもかつて存在した巨大湖せの海の一部であり、見た目はそれほどでもないですが実はそこに湛えている水の量は山中湖の5倍にも及び、富士五湖で断トツで一番容量の多い湖だったりします。凄いですね。
でもそんなことよりもこちらはお札の裏の図柄の逆さ富士の見える場所として有名であり、皆さんもよく見知っていると思います。
その為、お札の角度から湖越しに富士山が見られる場所はいつも賑わっています。まだ行ったことのない方は現地で実物と見比べてみてください。本当は若干違うんですけどねw 本格的に見たい方は背後の山にある中ノ倉峠展望地に行ってください。30分くらいで辿り着きます。本当はこちらの方がお勧めなのですがなかなか行くのが大変なのです。でも天気に恵まれた方はぜひとも挑戦してください。
一度でいいから綺麗に映った逆さ富士を見て撮影してみたいと思っているのですがいまだにその機会に恵まれません。まぁ、そう足繁く通っているわけではありませんから偶然の運頼みなんですけどね。やっぱり無風は難しいです。

それを抜きにしてもこちらの湖畔には緑が多くて木々の息吹が深く、ドライブをしていても楽しい場所です。
また景色でいいますと湖畔の南に聳える竜ケ岳は元旦に富士山の山頂から初日の出が昇る場所として、こちらもとても人気があります。

本栖湖は過去に水質が落ちた時期もありましたが、動力船を禁止などの努力を積み重ね現在では本州で一番の透明度を誇るほどに回復しました。その透明度は時に20メートルに及ぶというのですからビックリです。ここは山の中の淡水湖ですよ。それであの伊豆の先端の最高に近いときのヒリゾ浜と同等の透明度を誇るというのですから、あれを想像すると開いた口が閉まりません。とんでもないですね。やはり深さがあるのが効いているのでしょうね。

その美しい水を楽しむために遊覧船「もぐらん」などというものもあります。こちらの観光船には船底窓が付いていて遊覧しながら水の中も楽しめます。

こちらでは地元の方たちも湖を大切にしていて、本栖湖クリーンアップを毎年行い、多くの賛同者を集めて大規模な清掃活動に取り組んだりしています。とても素晴らしいことですね。

紅葉の本栖湖

紅葉の本栖湖

※今年のものではありませんが本栖湖湖畔の紅葉シーズン、ピークの頃の写真です。自然林が多くの残っていて山肌の広葉樹が綺麗に黄色く色づいてとても美しいです。これで逆さ富士も出れば最高なのですが、そう甘くはありませんね。

また近年はアニメ「ゆるキャン△」の舞台に使われたりして注目を集めたりもしています。キャンプ場のところにある「浩庵本館セントラルロッジ」では「ゆるキャン△」グッズなども扱っていて、最近では聖地巡りで訪れる方も少なからずいるようです。そういえばこちらのアニメ、二期が決まったようでこのあたりも相乗効果で益々守り上がるといいですね。

関東方面からは一番遠く、見所も少ないかもしれませんが自然は豊かでいいところですよ。
個人的にはこの精進湖、本栖湖の周囲は秋になると紅葉が綺麗でお気に入りの場所です。その頃になると無性に訪れたくなりますね。

 

 

 

本栖湖の駐車場などの基本情報

地図

 

駐車場等

みのぶ観光案内所付近に駐車場有り 無料
浩庵本館セントラルロッジ近くにも有り 無料

付近にトイレ有り。

中ノ倉峠展望地の入口は浩庵本館セントラルロッジの手前、「ゆるキャン△」にも出ていた公衆トイレ脇の駐車場の逆側になります。

 

遊覧船「もぐらん」は湖の反対岸側です。
付近に無料駐車場有り。
トイレ有り。

外部リンク |公式サイト

富士河口湖 総合観光情報サイト|公式サイト

本栖湖 | Lake Motosuko Tourist Information|公式サイト

富士五湖汽船|もぐらん公式サイト