9年ぶりに幻の赤池が出現しました!
精進湖の東側、139号の脇に富士五湖第6の湖(池)があることはご存じだろうか?
何? 知らない?
まぁ、それはそうでしょう。
それは普段は決して人の目に触れることのない幻の湖(池)だからです。
名は赤池――
通常は異界に身を潜めているのか、はたまた光学迷彩で覆われているのか、人前に現れることはまずありません。
それが何と神の気まぐれか悪魔の悪戯かただの偶然か、この雨期に姿を現したのです!
その一報を受けて我々探検隊(ぼっち)はその全容を捉えるべく現地に赴いたのでした!
ところでこれは何のノリなんだろう?
139号より赤池を眺める
場所は富士宮方面から139号を精進湖入り口の赤池交差点を通過してカーブを抜けた先の高架橋脇。
とりあえず状況を確かめるべく橋に向かい、件の湖を眺めることにしました。
案の定、噂を聞きつけた野次馬と言うなの探検隊(同類)が歩道から眼下を見下ろしています。
私もそれに習い道路を渡り谷側から眼下を眺めました。
するとそこには想像もしていなかった光景が広がっていたのでした。
さあ、刮目して見よ!これが幻の富士五湖第6の湖赤池だ!
!?
少々勢いが足りなかったらしいのでもう一度。
これが幻の富士五湖第6の湖赤池だ!
いや、やっぱり何もないし……
ま、まさかもう枯れてしまったの?(汗
実はこの赤池、精進湖などの湖面が増水で上昇した時だけ姿を表すといわれている池なのです。
その昔、本栖湖、精進湖、西湖は「せの海」と呼ばれる一つの巨大湖でした。
そこに富士山の噴火で溢れ出た溶岩が流れ込み、残ったのがこの3つの湖だと言われてます。
三つの湖は今でも地の底では繋がっていると考えられ、水面の高さが同じであることが、それを証明していると考えられています。
つまり精進湖の脇に位置する赤池もその一つだと考えられていて、精進湖などの水位が上がったときにだけ連動して水が湧き出して池が湧くと考えられているのです。
今回は9年ぶりの出現なのだそうで、それでわかる通りとても珍しい現象です。
これはなんとかして見なくては、と時間を作って足を運んだわけですが……
周囲を見回すと他の野次馬はもう少し橋の先から下を覗いています。
ということはそちらからは池が見える?
不思議に思いながらも移動すると……
あっ!
ありました!
ついに幻の赤池が木々の陰から姿を見せました!
さあ、今度こそ、これが幻の富士五湖第6の湖赤池だー!
どこ?
よく見てください。写真の真ん中! 木立の切れた窪地の開けた場所に「水たまり」があります。
こちらが赤池です 。
ズームします。
……………………
これ、水溜ま――池です、池ですったら池なんです!!
さっき「水たまり」って書いたよね?
気のせいです!
タイトルは富士五湖幻の第6の湖だよね?
湖どころか池も怪しいのでは?
……………………
そ、そう思われるのもごもっともです(汗
これはしかし訪れた日の水位がもう下がっていたのでしょう、きっとそうなんでしょう。
以前に現れたときは水位数メートルにもなっていたようですから。
これは赤池が名前負けしているのではなくて、眺めに行った時期が悪かっただけだと思います。
まぁ、そう簡単に見られてしまっては幻の名が泣くというもんですよ、納得。
東海自然歩道など周囲を散策
とりあえず全体像は把握したのでもっと近くに寄れないものか周囲を探ります。
精進湖の入り口の赤池交差点の湖と逆方向に道があるのでそこに入りますとゲートがありキャンプ場となっていました。
門扉には色々と書いてありました。要約すると「お客以外は入るな、入り口に車駐めたら罰金」という感じでした。
声をかけて道がないか尋ねようにも人影もありません。煩いと嫌なので回れ右です。
帰ってから調べるとこちらの施設は夜は道路が煩いものの、キャンプ場としては設備が整っていて良いところのようですね。キャンプ好きな人は知っているのかな?
先ほど眺めた139号の高架ができる前の廃道が山沿いにありますからそちらから降りる道はないか探しましたが見当たらず。
しかたないので逆側の樹海の方に向かいます。
こちらには東海自然歩道が抜けていますので、そこから赤池に続く脇道がないか探索します。
この日は雨上がりに陽が差してとても蒸し暑い日でした。
気温は28度そこそこで樹海の中で直射日光が注さないのは良かったのですがとにかく蒸し暑かったです。
それでも新型コロナウイルスが春先に始まり出かけるのを控えていたこともあり、とても歩きたかったので足を進めます。実はウキウキですw
歩道自体は整備されていますから歩きやすいです。
ただ両側は天然の森で、今の時期はコケ類が多く、そこら辺を覆って緑の景色を作っていて美しかったです。
まるで深い森の奥を歩いている気分になれる道でした。
道はわりと尾根に近い辺りを軽い起伏を交えながらくねくねと抜けてそのうち再び139号脇へと繋がっています。
赤池の上の辺りまで行きましたが結局降り口らしい歩道も、旧道跡なども発見できませんでした。
斜面は急でしたが降りる気になれば森を突っ切って降りられないことも無さそうに見えます。
ただここは富士の樹海の一部です。
下手に入ると死○もあるかもしれませんが、それ以前に足下がとても危険です。
この辺りは起伏や割れ目の多い溶岩地帯に森が形成されているため、どこに穴が開いているかわかりません。
しかも朽ち木や落ち葉、さらに苔などで隠されてぱっと見でわからないトラップのような状態です。
安易に足を踏み入れるのは危険です、特に単独行動は駄目です。万一の時、助けは期待できません。自然歩道での事故なら希に(多分)人は通りますが道から逸れたらおしまいです。自らが死○になりかねません。
それに赤池が思っていたよりも水が少ないこともあり、無理に近くで見なくても良いかな、と思っていましたので今回はそのまま引き返しました。
周囲に降り口がないようなので、やはり赤池に行くにはキャンプ場経由で行くしか無さそうですね。
どうしても近くで見たい向きはキャンプ場で尋ねてみればいいのかもしれません。
1UPキノコ!
帰り道でこんなものを見付けました。
1upキノコ!!
ではなくてw タマゴタケです。
赤色がとても鮮やかで綺麗な茸です。
まだ顔を出したばかりですが赤い傘が5cmくらいはあるかな?
これだけ赤いと毒茸かと思われるかもしれませんが、こちらのタマゴタケ、実はとっても美味しいキノコです。
名前の由来は写真にも見える根元の白い部分が地面から卵や繭のような状態で生えてきて、それを割って傘が出てくることから名付けられたのでしょう。
お持ち帰りして食べたいところですが、周囲一帯は保安林ですし、採取許可もないのでやたらと採取はできません。
まぁ、眺めるだけでも目の保養になりますからそれで満足しましょう。
幻の湖 赤池まとめ
今回は赤池を訪ねましたが、赤池自体は上から眺めただけです。ほとんど樹海の中を散歩しに行っただけでしたw
しかし数キロ歩いただけなのに翌日、足は筋肉痛に……
ありえないです(汗
もともと寒い時期は運動不足になりがちですが、春になればいつもは歩き始めます。しかし今年は新型コロナでまだ一度も山歩きをしていませんでした。
自転車は乗っていますが使う筋肉が違いますからね。
運動不足を自覚することになりました。
はやく新型コロナウイルスには収まって欲しいですが、最近は益々元気になって嫌ですね。
どうしても出控えてしまうので身体が思っていたよりもなまっています。健康上あまりいい状態ではないです。
感染しなくても身体に影響が出ています。皆さんも健康に気をつけてください。
赤池の駐車場などの基本情報
地図
近隣からアクセスと駐車場
139号精進湖入り口、赤池交差点より河口湖方面へ向かった橋の上から南方向に見下ろせます。
車名殿はその先、路肩が広くなっている場所がありますからその付近駐車しましょう。
橋の上は直線下りでスピードの載る区間であり、危険なので路駐は止めてください。
二輪は運が良ければそこより橋寄りの廃道の入り口に止められます。
公式情報
〒401-0336 山梨県南都留郡富士河口湖町精進