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富士山周辺と伊豆の観光スポットや遊ぶところを紹介するブログです

伊東 城ヶ崎海岸 いいとこ取り1(橋立つりばし、大淀小淀、対島の滝、一本松展望台と橋立観光駐車場)

伊東の城ヶ崎近辺は傾斜地ばかりですよね、それも結構急な。
それは伊豆の屋根である天城山系に近いこともありますが、大室山の影響も無視できないはずです。あのお椀を伏せてような形をした大室山はおよそ4000年前に噴火してできた山だと云われています。その時流れ出た溶岩流は海に向かって流れ出して現在の城ヶ崎の海岸線を形成したそうです。そのため海に向かって伸びた溶岩流が触手がうねうねと伸びるように海に流れ出したので現在のような根と呼ばれる岩でできた岬が幾つも突きだした奇妙な地形となりました。

今回はそんな城ヶ崎の海岸を紹介していきたいと思います。
こちらの海岸沿いには海岸に沿って城ヶ崎自然研究路という遊歩道が八幡野港から伊豆海洋公園まで、その続きとしてニューヨークランプミュージアム&フラワーガーデンから富戸港までの間を城ヶ崎ピクニカルコースが通っています。
途中の伊豆海浜公園周辺とと富戸港手前で一時的に遊歩道は途切れるもののその区間はあまり長くはなく、通しで歩くことも可能です。自然研究路自体の距離は6kmほど、ピクニカルコースは3kmほどとの事なのでそれプラスαくらいの覚悟は必要かなと思います。通しですと観光コースにはちょっとハードかもしれませんね。そんなわけでして車で移動をしながらのいいとこ取りです。

 

城ヶ崎自然研究路1

 

橋立つりばし

 

対島川沿いの道

対島川沿いの道

※駐車場から海岸までは対島川沿いに舗装された遊歩道が整備されていて歩きやすいです。木立に覆われていて日陰なのも助かりますね。写真ではけっこう水が流れていますが、これが殆どなくなることもあるようですよ。

橋立観光駐車場から道路の斜向かいにある対島川に沿った遊歩道を歩きます。細く人二人がやっと並べるくらいの道が川沿いにほぼ真っ直ぐに海岸まで一本道で続いています。こちらの道は舗装され木陰に覆われていて涼しいので歩くのは楽な方ですね。
10分ほど歩いて道を突き当たりまで行きますと丁字路に当たりますがまずは看板に「大淀小淀」「橋立つりばし」の標識のある右に折れます。
しばらくは海岸に沿って歩きますがこの辺りでも海からの高さは軽く10メートルはあるかもしれません。途中で広くなり大淀小淀に降りる道が分かれますがとりあえず直進して吊り橋を目指します。するとまもなく目の前に橋が現れます。

 

橋立つりばし

橋立つりばし

※橋の写真が難しい。人が入ってしまうとなかなかブログでは気を使うので出来るだけいないところを見計らってパチリと。まぁ、実際はよく見ると橋の遠い方にいるんですけどね。眺めが良いので写真を撮ったりしていて人が切れませんでした。

橋の中程まで来ますと開けた展望が広がっています。それもそのはず、こちらの橋立つりばしは長さ60メートル、高さ18メートルとなかなかの大きさがあります。これ実は何気に門脇吊り橋よりも長いのですね。天気が好ければ伊豆大島を初め、伊豆諸島の島影を水平線上に見て取れ、足許には波が打ち付ける音が響いているような場所です。周囲も岸壁が大半で、その多くは溶岩からなる柱状節理の固まりで独特の荒々しい景観になっています。

「柱状節理」とは溶岩が冷えて収縮したために亀裂が入った跡ですが、大地や海に面している表面から冷却され徐々に進行するため柱状に亀裂が入るのです。また柱状節理は時間の経過と共に二次的な水平方向の節理が発生します。そして亀裂が入った場所が風化で欠け落ちると縦に亀裂の入ったごつごつとした崖となっていきます。
橋立つりばしの周囲の崖もちろんこの柱状節理がよく分かる場所ですし、これはこの辺りの海岸に一般的に広がっている基本的な景観でもあるのです。

 

大淀小淀

橋の先はまだ道は続いており、もう少し南下しますと八幡野港へと辿り着くこともできますが今回は南はここまでで先程通り過ぎた大淀小淀へと戻ります。

広場まで戻り海の方へ行きますと下へ続く階段が現れます。そこを下っていきますと崖を降りて海面に近い高さまで行くことができます。途中の道は崖に刻まれた階段や天然の石などで出来ていて大変足許が悪いので気を付けてください。
急な階段を降りると崖に挟まれた磯に降り立ちますがそこの名称が橋立と呼ばれる磯であり、その海際に大淀小淀はあります。

ちなみに橋立とは崖の上から見下ろした磯の姿が柱状節理の割れ目が広がっていて、まるで箸立てを上から見下ろしているように見えるから――などと妄想してみたのですが事実はわかりません。勝手に見た目から連想しただけです。

 

大淀小淀

大淀小淀

※子供のちょっとした磯遊びにはうってつけの大きさなんですよね。ここで遊びたい気持はよく分かります。でもここまでの往復と観光客の目がね……っ!閃いた!寒い時期なら人が来ないんじゃない? 泳げないって(汗

ところで大淀小淀って何だ?と疑問が浮かぶでしょう。ようは潮だまり、タイドプールです。それが二つ並んでいて海側の大きいのが大淀で小さいのが小淀です。ここの磯は海面よりちょっと高いのですが、潮が満ちてくると波を被りタイドプールに海水が流れ込んで干潮時に取り残されるんですね。

それだけと言えばそれだけなんですが、そこに辿り着くまでの橋立磯が柱状節理が割れてできていて、段差はありますが多角形の敷石を並べたようになっていて面白いです。また磯の先端付近の二つの淀のあるあたりは節理になっておらずに溶岩が蠢いたまま冷え固まったような姿をしています。表面は空気と接触して固まり節理は走っていませんね。目に見えない下や内部までは判りませんが。

こちらの大淀小淀は実は磯遊びができたりもします。さして広くはないですが満ちたときに入り込んで取り残された海の生物を観測できたりもします。ただ大人が遊ぶにはちょっともの足りないかな。それにここは泳ぐことは禁止されていませんが観光客が多いので場違いな感じもしなくもありません。子供が遊んでいる姿は微笑ましいんですが。

大人は泳いでいる本人が気ならないなら構わないのですが、観光客目線で言いますと、正直なところモンキービーチのモンキーの立ち位置になってしまうような、物珍しいものをながめるような配役を割り与えられているような気がしないでもありません。

ヒリゾのように少し離れた船上からならまだ良いのですが、ここですとすぐ脇まで観光客が来ますからね。そういえばこちらも観光船も来ますね。ここはどちらかというと眺めて楽しむくらいの方が個人的には無難かなと思います。シャワーや更衣室の設備なんかもないわけですしね。

 

橋立からのつりばしと海

橋立からのつりばしと海

※海の色は綺麗さましましです。でも元が良くないとこうはなりませんよ。光りが良く入ると本当に綺麗な色を発色してくれます。伊豆の海は美しいです。これで舐めるとしょっぱいだけなんて勿体ないですよ。それはそうと、写真真ん中、上の方に橋立つりばしが少し写っています。

こちらの岩場の海側に進みますと振り返って左手には橋立つりばしと手前の美しい海、右手にはこれから見に行きます対島の滝が海に落ちる景色が見えてなかなか素晴らしい景観を楽しめます。
因みに自分が泳ぐとしたら橋立つりばし側の海の方が好みかも。て、結局泳ぐのかいw でも船で行かないと難しい場所ですね。

 

対島の滝

 

対島の滝

対島の滝

※この位置から見る滝は本当に素晴らしいです。水量もあってこの日はけっこうな中りでしたかね。良くを云えばもう少し海が穏やかで光りが強いとさらに海とのコントラストが素晴らしいものになりそうです。再度、挑戦したい所なんですが、うちの近辺とこちらは意外と天気が違うのでタイミングが難しいんですよね。

崖の上に戻りまして来た道を引き返し、今度は丁字路から来るとき左手側だった対島川を渡って向う側へ行きます。ちょっと歩きますと滝を望む展望台があります。そこからですとかなり近くから対島の滝を見下ろすことができ、目の前に大淀小淀も見渡せる、こちらもなかなかの絶景スポットです。

対馬川河口は川が滝となり海に落ちるスポットですが、これ、意外とありそうでないんですよね。海の切り立った断崖とそこから落ちる川の組み合わせがあって初めてできるのですが、大抵こういう海岸近くの土地は海の近くで一度へこんで盛り上がることが多いので川が海まで到達できません。
ここは天城と大室山の溶岩流のおかげで海まで結構な傾斜を維持したまま切り立った断崖に到達している地形な上に、天城山系の水量があるのでこういう川ができるんですね。でもここも川の水が少ないと滝が見られないこともあるそうなので行ってがっかりと云うこともあるそうですよ。

こちらの展望デッキは滝上に近くて素晴らしい眺めなのですが、少々残念な事に肝心の川が海に落ちる現場をほとんど覗き見ることができません。それはちょっと心寂しい気がします。他の方でもそう思う方もおられるでしょう。

でも実は展望デッキの左側から海の近くまで出ることができたりもします。ただデッキに比べるととても危険です。別に止められてはいませんが気安く行かないでください。特にお子さんなどは絶対に行かせないでください。柵なんて無くただの断崖の岩の上に立つことになりますから。
ただこちら側からですと覗き込むと滝が海に落ちるところを観ることができるんですよね。この光景も捨てがたいのは確かです。
でもとても危険ですので風の強い日、海の荒れている日は絶対に行かないでくださいね。

 

駐車場など基本情報

地図

大淀小淀

橋立つりばしは大淀小淀のすぐ先です。

 

 駐車場の位置

橋立観光駐車場

橋立観光駐車場

※伊豆急高原駅のすぐ南側にあります。トイレもありますので使いやすいです。

駐車場までの近隣からのアクセス

北から来た場合、135号を伊豆高原駅方向へ左折します。突き当たりを右折。左折は駅です。すぐに城ヶ崎海岸、吊り橋と書かれた看板がありますので左折、踏み切りを渡って道なりに進みますとすぐ左手に無料の橋立観光駐車場があります。
もしいっぱいの場合は駅周辺の有料駐車場に駐めることになります。休日などは結構車が多めな感じです。

自転車やバイクなどは脇の邪魔にならない場所に止めておけば問題なさそうです。

駐車場にトイレ有り。

 

公式情報

橋立吊橋へのアクセス
   最寄駅:伊豆急行伊豆高原駅より対馬川経由徒歩約25分

駐車場  伊豆高原駅周辺(有料)
     橋立観光駐車場(無料)

お問い合せ 受付時間:9時より17時まで(年中無休)
      TEL:0557-37-6105

引用元 伊東観光協会オフィシャルサイト – 花と海といで湯のまち 伊豆・伊東観光ガイド

 

一本松展望台

随感

こちらはおまけのスポットです。橋立つりばしより城ヶ崎自然研究路を南下しますと八幡野港に出ますが南側の岬の上にあるのがこちらです。

一本松展望台より城ヶ崎海岸を望む

一本松展望台より城ヶ崎海岸を望む

※こちらの溶岩と向こうの溶岩は1300年の年の差があるのですね。とてもそうは見えません。でもどちらも岩としては比較的新しい方なんですよね。地球から見たらどちらも若造なんでしょう。

ここからの城ヶ崎海岸の眺めは良くて、上で紹介した橋立つりばし付近の海岸線を一望できる場所となっております。
それにこちらのちょっと面白いところはその場所が、立っている場所が城ヶ崎海岸とまったく違う成り立ちをしているということです。

城ヶ崎海岸は4000年前の大室山の溶岩流出で生まれたことは先程も書きましたが、こちらの一本松は全然違うのです。ここは大室山の溶岩ではなく、2700年前に噴火した伊雄山の溶岩流によってできた場所なんですよ。因みにこちらの噴火は伊豆半島では一番新しい噴火なんです。

その溶岩流の海と接する最北端がここ八幡野港付近であり、その北側、向かいに見える海岸線は大室山の溶岩流でできた場所の最南端に当たるわけです。あっちもこっちも同じ溶岩なのにまったく違って面白いですね。城ヶ崎自然研究路はつまり大室山の溶岩流の南端から始まっているということも理解できますね。

写真を撮って確認するまで気が付かなかったのですがここから大淀小淀も見えてます。岩場に人影が写ってましたw

拡大

拡大

※上の写真の右上のアップです。磯の岩の上に人影が並んで見えます。大淀の所の岩ですね。


そして肝心の溶岩なのですが……素人目には違いがわかりません。こちらもやっぱり柱状節理ぽい磯になっています。

一本松の磯

一本松の磯

※海に向かってまるで階段席のように岩が割れています。城ヶ崎の方に比べると風化による丸みが少ないような気もしますが、ただの思い込みかもしれません。手前側の石にある放射状の亀裂が気になりますね。


ただ磯の小さな放射状の割れ目が目に付いたのですがこれは何ですかね、自分には判りませんでした。

こちらは展望台と名は付いていますがほとんどただの駐車場です。八幡野港で釣りなどする場合は便利かもしれませんが、駐車場が有料ですのでちょい寄りの観光目的では行きにくい場所です。

 

一本松展望台の駐車場などの基本情報

地図

近隣からのアクセス

135号を南下して信号機のある八幡野交差点を通り過ぎると「浜ゆう」とお店があり左に折れる場所があります。そこを下って道なりに突き当たりまで来ますと一本松展望台駐車場です。

駐車料金

一本松展望台駐車場 小型車 1000円

 

 続きはこちらの記事になります。