ふじ楽いず楽

富士山周辺と伊豆の観光スポットや遊ぶところを紹介するブログです

幽玄な神域、北口本宮冨士浅間神社と大塚丘

 

諏訪の森の中に佇む静謐な空間は聖域であることを肌で感じられる特別なパワースポットです。

 

富士山世界文化遺産6

北口本宮冨士浅間神社

北口本宮冨士浅間神社

北口本宮冨士浅間神社

諏訪の森の鎮守

この地には巨大な杉が鬱蒼と茂り、見事な本殿などがその合間に建ちな並んで荘厳にして幽玄な雰囲気を纏った神域です。
一歩境内に踏み込むと時間を超越してしまっったかのような気になります。
静岡県側の浅間大社は風格はありますがもっと明るく開放的なのに対し、こちらの神社は威厳に溢れています。まったく性格が異なりとても面白いです。

境内の杉は皆巨木ですし、数ある建物もほとんどが重文クラスという一見の価値ある素晴らしい場所です。
代表的な御神木の「富士太郎杉」「富士夫婦檜」などの巨木もたいしたものですが、それ以外の木々も見事なものです。

そもそもこの境内の木々は「諏訪の森」と呼ばれ昔から大切にされていた一帯だそうです。
なぜ諏訪かと言えばここもまたかつては別の神様が祀られていたからです。そう、その名の示すとおり諏訪神社です。
しかしこちらも大和武尊の富士山を祀る伝説があり、それが富士山信仰の活発化により祀る神様の勢いが移っていったものと思われます。
日本三奇祭に数えられるこの地に伝わる吉田の火祭りも、元は諏訪神社の祭礼だったもののようです。それが富士山信仰の発達と共に現在の山じまいの祭りへと変貌したものと考えられます。

この地での浅間神社の始まりは、天応元年(西暦781年)に富士山の噴火があり、788年に甲斐国主の紀豊庭朝臣が社を造築したことからのようです。その後武田信玄なども関わったりしましたが残念なことに一時勢いが衰えてしまいました。
しかし平安時代から拡大していた富士講が江戸時代になると一気に花開き、富士講の行者であった村上光清が私財を投げ打って神社を再興し、以来、富士講の参詣者が富士山に登る玄関口として隆盛を極めることとなります。
それを現すかの如く、最盛期には100近い富士講の御師の宿坊が吉田に建ち並び、いまだに幾つも残っています。

富士山修験道の聖地である村山の浅間神社にあった富士山興法寺が衰退していく裏で、富士講と共にこちらが繁栄していったことは時代の移り変わりと興廃を考えずにはいられません。
同じ富士山信仰といっても一括りではなく様々なものがあることを実感できます。
特にこの地は富士講と繋がりが深く、民衆の圧倒的な支持により栄えたのですから一庶民としては支持せざるえないですね。
それにこの神社の静謐な雰囲気は世界文化遺産に指定された構成遺産の神社の中でも随一です。
そのような神聖な空気を味わいたい方ならば訪れて損のない場所ではないでしょうか。

 

大塚丘

大塚丘

大塚丘

※大塚丘は小高い丘です。狭い丘の上は桧の巨木で仕切られ不思議な空間となっています。独特の力のあるパワースポットではないでしょうか。

 

自然の息吹を感じる

大塚丘は北口本宮冨士浅間神社の本殿よりも更に富士山よりの場所にあるスポットです。本殿の裏へと抜けしばらく道なりに歩きますと左手に鳥居があるのですぐに分かります。

日本武尊が東征の際に「北方に美しく広がる裾野をもつ富士は、この地より拝すべし」と言ったと伝わる場所です。残念ながら現在では富士山を拝むことは出来ません。
ただこの由来は何処かで聞いたことありませんか? そうです、山宮浅間神社と似ていますね。山宮浅間神社がプレ浅間大社であったのとおなじく、この大塚丘は富士山を崇拝する北口本宮冨士浅間神社の元宮となったと覚しき場所なのです。

ここは道路に挟まれた狭い場所で、家も近くまでありますが、そこに漂う空気はまさに静謐なものであり、北口本宮冨士浅間神社の霊域と変わらない、いやそれ以上の濃密さで漂っています。そのためか入口の鳥居を潜ると身が引き締まる気がします。階段を登ると丘の上には小さな社が据えられています。その小高い丘は、市指定天然記念物でもある、樹齢4,500年の桧によって守られ目に見えない境界があるようです。
小さい場所ながら不思議な気配の漂う、まさにパワースポットと呼べる場所でしょう。或いはこここそが北口本宮冨士浅間神社の力の源泉なのかもしれませんね。こちらに行ったのならばぜひともここまで足を伸ばしてみてください。

 

北口本宮冨士浅間神社の駐車場などの基本情報

 地図

近隣からのアクセスと駐車場

136号沿い北口本宮冨士浅間神社参道入口脇、西側の道を入っていきますと無料駐車場があります。拝殿のすぐそこまで行くこともできます。でもできるなら曲がり角の駐車場に駐めて参道を歩くことをお勧めします。

公式情報 

「吉田の火祭り」は、北口本宮冨士浅間神社とその摂社である諏訪神社の祭として、現在は「鎮火祭」という名称で8月26・27日の2日に亘って行われ、特に8月26日の夜、町中で大松明が焚き上げられる、富士山のお山じまいの祭として知られています。

北口本宮冨士浅間神社 〒403-0005山梨県富士吉田市上吉田5558番地
【電話受け付け時間】AM9時~PM5時まで TEL:0555-22-0221

引用元 北口本宮冨士浅間神社|公式サイト