9月に落居海岸でシュノーケリングをしてきました
落居にしかない景色
9月に落居海岸に行ってきたので記事にしておきます。
9月に海というと季節外れに思う人もいるかと思いますが、お盆過ぎになると伊豆半島では黒潮が入ってきて海水温度が上がるので7月ごろの海よりも暖かだったりします。
実際訪れた日も海水温は28度ほどあって外気よりも暖かでした。
さて落居海岸といえば、どういうわけか最近は人気が上昇している海ですが、まだまだ知る人ぞ知る場所かな?
落居は南伊豆になりますが、どちらかと言えば西伊豆寄りの駿河湾の入り口付近にあたる子浦の隣。子浦からさらにトンネルを抜けたドン詰まりにある小さな小さな集落です。
それだけ聞くとなんとも辺鄙なところのように聞こえますが、実際にとっても辺鄙な場所だと思いますw
そもそもこの子浦の地域は半島外から訪れると伊豆半島でももっとも距離のある場所です。
下田を経由しても、西伊豆廻りでもほとんど距離が変わらない所です。
でもそんな場所だからこそ海には期待が持てます。
落居の集落にはテトラポッドの波消しで囲われた小さな波止場があり、そこが遊び場になっています。
以前に少し訪れたときは波も高く、外海に出ることもなかったのでその囲われた波の来ない海のイメージしかありませんでした。
そのため子供が遊んだり魚を眺めたりするのにはもってこいだけど、大人にはちょっと物足りないイメージでした。
しかし今回は堤防の外まで泳ぎに出てイメージが一新しました。
落居へ
136号を子浦で降りて学校への道を登るとこの交差点に出ます。
右側の登りは136号へ直接通じています。
車で落居に来るにはそちらから入った方が楽です。
標識に従って左に向かうと正面にトンネルがあります。
よくもまあ、こんな場所にこんなトンネルを穿ったものだと感心します。
しかしこれがないと落居に行くには相当大変でしょう。
トンネルを抜けると落居の集落で海が開けています。
高い場所からなので眺めは良いのですが、この日は生憎の曇り空で海の色もぱっとしませんね。
ただし、ほとんど波が立っていません。これはシュノーケリングには期待が持てます。
橋を渡り道なりにUターンして海に降りる坂に向かいます。入り口の方に駐車料金1000円を払って車を駐めるとすぐそこが海です。
この距離が嬉しいですね。
シャワーはありませんので海岸に染み出した淡水を手桶で身体を流します。
奥の方には桶に水がためてあるので道具類を洗うのにはそちらが良いでしょう。
トイレは坂の上、道路の向かいに簡易トイレがあります。あんまり綺麗ではありませんね(汗
でも場所が場所なのであるだけマシです。
こちらではBBQなども禁止されていないようなので、そういう楽しみ方も出来ます。
ただし地面はコンクリートなので直火は駄目ですよ。
今年は7月に長雨がありました。そのせいでたくさんの土砂が沿岸部に流出して堆積してしまい海の状態がよくありません。
8月の頭に西伊豆で潜ってみるとやっぱりぱっとしない海でした。
そのため今年は台風が来て海中をかき混ぜて掃除してくれるまで駄目だなー、と思っていたのですが8月には台風がひとつも来ませんでした(汗
そのせいで結局、今年の夏は海に遊びに行きませんでした。
まぁ、新型コロナウイルスのせいでもあるんですけどね。
海水浴に行っても規制ばかりでもやもやして今年は行く気が失せていました。
でもやっぱり海には行きたいわけで、9月に人の少ない場所を目指して落居にきました。それでも5組くらい先客が……
なんでわざわざと思われるかもしれませんが、先にも書いたように南伊豆では黒潮の影響で8月の終わり頃から海水温が上がり出します。
それに伴い黒潮と一緒に南方系の魚の姿も増えますからシュノケーリングは楽しいです。
落居の海へ
今回は写真はあまりよくありません。
アクションカムの動画からの切り出しです。
しかも久しぶりの使用で角度を間違えて少し上向きに撮影してしまったのでろくな画像がありませんのであしからず(汗
さっそく海に入ると、まぁ、防波堤内はそれなりという感じです。
現地の方は9月の台風10号の影響で濁りが取れたと言っていましたが、それでもまだ若干濁りがあります。
水深は2メートルくらいで波は無く、海底附近をタイの仲間か大型の魚影がうろついているのが目に入ります。テトラポッド附近では伊豆で見かけるか魚たちを観測できます。
まさに海のプールという感じで子供には楽しいかと思います。
ただ大人には物足りないですね。
囲いの外へ 落居の海本番
波堤の外に出ます。
外に出ると一気に水質が改善します。
5メートルくらいの底はくっきりと見えています。
カニがテトラポッドにわさわさいました。
洞窟へ
海に向かって左手の崖には洞窟がありますのでそちらに。
それなりのサイズがあり、泳いだまま数メートルは入れますがわりと天井が高いのであんまり洞窟気分はありません。でもこれ以上はライトを持たないと暗すぎるので丁度良いのかな。
岩にはオレンジ色の小さなイソギンチャクがたくさんいますね。
防波堤の外は内側に比べるとかなり透明度が高かったです。これなら沖の島周辺はかなり期待が持てそうです。
落居の沖の島へ
さてここからが今回の本番です。
落居には海岸から200m位離れたところに島がありますが、ここがメインのシュノーケリングスポットとなります。
どうやって行くかですって?
もちろん泳いでいきます。
ただ落居には監視員もライフセイバーもいませんから自己責任で行動する必要があります。
泳げない人はもちろん目指してはいけませんが、波の高い日や変なうねりが出ているときは泳げる人も諦めるのが賢明かと思います。
この日は凪でほぼ波のない日だったので泳ぐことにしました。
私自身も島を目指すのは初めてなので慎重に進みます。
島へ
陸から離れるとまもなく海底は一面の砂になります。
水深は5m位かな。波紋が延々と伸びているのが見えて神秘的ですが、まるで砂漠のようでもあり怖くもあります。魚も見える限りは少ないです。
個人的には潜って砂を採取したい衝動に駆られましたw
比較したい!w
しかし袋一つ持ってないので諦めました。カメラ片手に潜り潜りにくいですし。
そういえば海水温が沖の方が暖かでした。
これなら確かに28度はあるだろうなという感じです。何しろ海の中の方が暖かですから。
落居の島周辺
海の砂漠の中に突然岩がそそり立ち、海面を突き破っています。
それがたどり着いた島でした。
なだらかなところはまるで磯のようでいつもの見慣れた景色が広がりニシキベラ泳いでいます。
拍子抜けするくらい見慣れた光景ですが、砂地からの唐突な変化が面白いです。
この辺りは水深が少し深そうで7mあるかな。そこから岩が立ち上がり、様々な生物が生息しています。
魚に目立った変化は見られませんが、岩肌には様々な生物がいます。
イソギンチャクにソフトコーラル類、深みにはエンタクミドリイシも見えます。
撮影に失敗して映ってはいませんでしたが……
久しぶりに水中撮影できるカメラが欲しくなりました。
サヨリでもいるのかと思ったのですがダツかな? 目の前をよぎったのですが恐ろしい……
島の周囲は若干水深が深くそこからいきなり岩がいきなり切り立っているので大きな魚小さな魚までけっこう色々と集まっています。
キビナゴの群に遭遇
この日はキビナゴの群れがいました。一万匹では済まないでしょう。
じっとしていると群に囲まれてしまいます。
上の写真は奥までずっとキビナゴですがよく分かりませんね(泣
キビナゴが身を翻すとキラキラと輝くのですが、生憎の曇天……
天気がよくて光量が多ければ水中ももっと見渡せますし、煌めきも更に輝きを増して感動ものなのですが、じつに惜しかったです。
落居 まとめ
とまぁ、今回の落居はこんな感じでした。
テトラポッド内に限れば子供連れで楽しく遊べる場所ですが、ひとたび外に泳ぎ出せば景色の変化もあってなかなか大人も楽しめる場所だと思います。
ただ泳げないと話にならないですが……
繰り返しますがこちらには監視員もライフセイバーもいません。
あまり泳げない子供などを沖まで連れ出すのは正直怖い場所です。
ライフジャケットは分かりませんが、以前浮き輪が風で一気に沖に流されるのを目撃したことがあるので浮き輪も怖いです。やはり自力で泳げることが前提かと思います。
海況は常に変化しています。
沖にいる場合は常に状況を把握してください。
気がついたらうねりが出て、たった200mも引き返すのが困難にな状況もあり得ることを頭の隅に入れておいてください。
それを踏まえ、己の身は己で守る気で遊ぶのならなかなか楽しい場所かと思います。
近場のヒリゾ浜は良いところですが、落居も当たれば同じくらい透明度も高くて良さそうです。
島に至るまでの景色を含め落居の景色はヒリゾとも他の沿岸部とも少し異なり、これはこれでここだけの雰囲気で良い感じです。
上手く凪いだ日に行ければ――の条件付きですが(慣れない海は怖いよ)、また訪れたい場所になりました。
落居海岸の情報
面倒なのでこちらを参照してくださいw