昔から桜で有名で華やかな浅間造りの建物が目を惹く木花之佐久夜毘売命に相応しいスポットです。
富士山世界文化遺産2
水湧き花咲く、富士山本宮浅間大社
※美しい浅間作りの拝殿と本殿の廻りにはソメイヨシノを初めとした桜の木が植えられております。写真右側は信玄桜ですがソメイヨシノよりも開花が一足早く写真ではもう花が終わっていますね。
おせんげんさんと親しまれる神社
浅間神社数あれど、大社を名乗れるのは世界中でここだけです。
大社は神社よりも格上です、浅間神社の総本社となります。
何故、この大社が大社であるかといえば実は簡単なことなのです。
浅間とは「アサマ」とも読み、古来、火山を意味していました。その火山を祀るのが浅間神社です。
ここまで言えばお分かりでしょう。
ここは火山でもある富士山を御神体とした信仰の地であり、富士山の8合目より上が全部ここの奥院なのです。
めちゃくちゃスケールが大きいんです。それ故、ここは大社なのです。
元々は後ほど紹介する山宮の地にありましたが大同元年(806年)に坂上田村麻呂が現在の地に造営したと伝えられています。
因みにそれ以前にはこの地には富知神社がありましたが現在は少し離れた場所に移っています。
その富知神社の祭神は大山津見神で浅間大社の祭神である木花之佐久夜毘売命の父神であるというのも面白いですね。
またその変換にあたり、この地にある国の天然記念物でもある湧玉池を祀る水神としての富士山信仰が、アサマを祀る火の神信仰に移り変わることはとても重要なことであり興味をそそられます。
ここは富士山信仰の中心地であると共に木花之佐久夜毘売命を主神としているため火難消除・安産・航海・漁業・農業・機織等の守護神として全国的な崇敬を集めてもいるんですよ。
社殿は煌びやかな装飾などに溢れていませんし特別大きくもありませんが美しい作りとなっています。
元々は慶長9年(1604)徳川家康が本殿、拝殿、舞殿、楼門等を造営し壮観を極めたらしいのですが、寛永安政等の大地震で崩壊したため、現存するのは本殿、幣殿、拝殿、楼門のみとなっています。
しかしそれでも本殿は「浅間造」と呼ばれる二重の楼閣造となる珍しい形式で国の重要文化財となっています。
菊花紋、葵紋、五三桐紋が並んでいる図柄はここが如何に昔から丁重に扱われてきたかを伺わせます。
その他にも古い記録には三重の塔があったとか萬年杉があったとかの記載があり、現存しないことが悔やまれますね。
ここの建物は朱色に塗られ華やかな雰囲気です。
いわゆる霊験灼かな神域という感じではちょっとありません。
ここは別名、里宮とも呼ばれるように聖域ではありますが荘厳、峻厳とかではなく、人との距離がとても近く暮らしと密着していてフレンドリーな場所なのです。それを体現するように年に二回、地域と一体となったお祭りが盛大に行われています。その為か開放的で馴染みやすい神社となっています。地元でも「おせんげんさん」と親しみを込めて呼ばれています。
霊域みたいな雰囲気を想像してくるとちょっと残念かもしれませんね。
この地は昔から桜で有名でした。
今でも境内には武田信玄が植えたとされる枝垂れ桜の信玄桜などがあります。
東西に延びる流鏑馬を行う馬場には両側から桜の枝が伸び花の咲く頃は美しかったのですが、現在は樹勢が衰えたのか枝を切ってしまったり桜そのものが減ってしまい、残念ながらかつての光景は失われています。
それでも新たに整備を行い神田川沿いの桜が大きくなってきているのでいずれまた美しい桜で溢れることでしょう
ここは水と火を祀る、富士山を象徴する場所です。
浅間大社の駐車場などの基本情報
地図
近隣からのアクセスと駐車場
東名富士ICからの場合は414号を富士宮方面、もしくは西富士道路を富士宮方面へ
新東名富士ICは西富士道路を富士宮方面へ
西富士道路経由の場合は自動車専用道が途切れたところの交差点から、3つ目もしくは4つ目を左折。4つ目の場合は次の信号で右折。
あとは道なりに西に向かいます。
世界文化遺産センター南側の神田川観光駐車場に行くには浅間大社手前、神田川のある浅間大社前交差点を左折。414号で右折すると世界文化遺産センター前に出ますのでそこを左折してすぐです。
414号経由で来ると自然とここに出ます。渋滞が予想される時期はこちらの方が早い場合もあります。
大社正面駐車場は観光バス、もしくは参拝者用。御祓いをする方は無料、その他有料。駐車係に言ってください。
西門脇より馬場から入れる有料駐車場有り。最初の30分無料。
二輪はこちらの馬場入口付近邪魔にならない場所ならば短時間の駐輪可
車の馬場への無断駐車はお止めください。
有料の大駐車場「富士宮市 神田川観光駐車場」は世界文化遺産センター南側、交差点入って高架を潜ってすぐ右側。センターと合わせてご訪問の際は便利です。
その他にも民営駐車場もありますし近隣のイオンの駐車場は大社まで少し歩きますが無料で駐車でき買い物もできます。
市民文化会館もイベントがなければ無料で止めておけますが、正月などは混んでいますね。
公式情報
浅間大社
開門時間(11月~2月) 午前6時~午後7時(通常)
開門時間(3月・10月) 午前5時30分~午後7時30分(通常)開門時間(4月~9月) 午前5時~午後8時(通常)
祈祷受付午前8時30分~午後4時30分(神楽は午後4時まで)※お知らせ
境内でのドローン・ハンググライダー等の使用は堅くお断りします。
本宮境内・富士山頂上奥宮境内(富士山8合目以上)でのドローン・ハンググライダー等は神聖性・尊厳護持の為禁止とさせていただきます。ご理解ご協力をお願いいたします。
富士山本宮浅間大社 〒418-0067 静岡県富士宮市宮町1-1
TEL 0544-27-2002
神田川観光駐車場
静岡県富士宮市宮町345番地の20
※出庫の際は県道富士富士宮線(大月線)には右折できませんので御注意ください。※利用予約はできません。御了承ください。
駐車料金
時間
普通自動車 自動二輪車(原動機付自転車を含む)最初の3時間まで 200円以降1時間ごと100円1日最大 1,000円
駐車可能台数普通自動車 100台(普通車 96台・車いす等用 4台)
自動二輪車(原動機付自転車を含む) 25台
観光バス(大型・中型自動車) 20台
営業時間6:30~22:00 (観光バスのみ時間外の退出可)※普通自動車・自動二輪車は22:00までに出庫してください。時間外の出庫はできませんのでご了承ください。
里宮である浅間大社と一緒にこちらも参拝しましょう。
浅間大社近隣のイベントです。
静岡県富士山世界遺産センター
逆さ富士
何より初見で目を惹くのはその外観でしょう。
木材を組み上げて上に向かうほど広がっていくその造形は目が釘付けになります。
こちらの建物は逆さ富士を現しているそうです。
そして建物の正面には巨大な水盤が……
その水面には風がなければ建物が逆さに映し出されています。逆さ富士の逆さで正位置の富士山の姿を写しているようです。まるで水年で接続された砂時計のような姿を見ることが出来ます。
坂 茂(ばん しげる)さんという建築家のデザインでして、紙管やコンテナなどを利用した建築や災害支援活動で知られている方で、ちょっと前に紙の建物を作る方としてテレビなどでもお見かけしたことのある有名な方です。2014年には建築分野の国際的な賞であるプリツカー賞、2017年にはマザー・テレサ社会正義賞などを授賞している名も実力もある方です。
因みにこちらの建物の設計者決定数日後にプリツカー賞を授賞しています。この方に依頼した県もなかなか見る目がありますね。
外観も凄いのですが中もとても変わっています。
水盤の横から建物に向かい、入口を入ると目の前に外から見えている木組みの根元があり、ガラスを挟んで内と外が繋がっているのがよく分かります。外から見た木組みは建物の中まで繋がっているのですね。
その付け根部分から木組みの円錐の内側に入れます。ゆるいスロープになっていて左回りの螺旋状に登っていきます。
外側にあたる壁面はほとんどモニターになっていてスロープの先まで繋がっています。
そこには富士山の様々な光景が映し出され、それを眺めながら上ることになります。これは富士登山を意識した造りだということです。
モニターに見入りながら登っていきますと途中で人影が……
プロジェクターの前を誰かが横切ったのかな? と思い振り返りますが誰も居ません……
不審に思いながらも先に進むとまた影が! 前後を見廻しても自分以外にいません。これは……
実はこの建物が建っている場所は以前は金物屋で、その店員が富士山登山中に突然背後から……などという話しはまったくなく、心霊現象ではありません――多分。
この先は自分の目でお確かめ下さいw 自分は本気でぎょっとしたんですよw
スロープを上りきると最上階である5階に到達します。そこから外が見え実物の富士山を拝むことが出来ます。
帰りもまたスロープを下ってきますが途中には様々な富士山を紹介する設備があり、富士山の成り立ちや信仰、文化的な価値について学びながらゆっくりと下ってきます。
その他にもシアターや展示室、富士山の書籍に特化した図書室などもありとても楽しめますよ。
一階奥には喫茶スペースとお土産物屋なども入っているので最後にこちらで富士山を眺めながら寛ぐことも出来ますね。
ぱっと見よりもなかなか充実した施設となっています。
富士山世界遺産を知り、学ぶこちらの施設が富士宮に建てられたのは、やはりここに浅間大社があるからでしょう。全国の浅間信仰の中心地である浅間大社の存在するこの地こそが富士山信仰を象徴するに相応しいと判断されたからだと思います。
ですからやはりここに足を運ぶのでしたら、すぐ近くにある浅間大社も一緒に参るのが静岡県富士山世界遺産センターに行く最大の意義ではないでしょうか。
確実ではありませんがこちらの施設は県民の日や富士山の日に無料開放されることもありますので確かめて訪れてみても良いですね。また時々色を変えたライトアップなども行っていますよ。
富士山世界遺産センターの駐車場などの基本情報
地図
近隣からのアクセスと駐車場
神田川観光駐車場が便利です、上の浅間大社の情報を参照してください。
公式情報
開館時間
通 常 9:00 ~ 17:00
7,8月 9:00 ~ 18:00
※最終入館は閉館の30分前休館日
・毎月第三火曜日(2019年は1/15, 2/19, 3/19, 4/16, 5/21 , 6/18, 7/16, 8/20, 9/17, 10/15, 11/19, 12/17)・施設点検日(2019年は6/10, 6/11, 6/12, 6/13, 6/14 12/3, 12/4, 12/5, 12/6)
・年末年始(12月27日から1月3日まで。ただし2020年の年始は1/1, 1/2, 1/3も開館します。)
観覧料
常設展示
大人 300円(団体200円 ※1)
15歳以下・70歳以上の方(※2) 無料
中学校、高等学校及び大学の在学者並びにこれらに準ずる方(※3) 無料
障害者及び障害者の介護者(※4) 無料
〒418-0067 静岡県富士宮市宮町5-12TEL.0544-21-3776 FAX.0544-23-6800
開館時間/通常・9:00?17:00(7、8月・9:00 ~ 18:00)※最終入館は、閉館の30分前
休館日/毎月第三火曜日、施設点検日(2019年:6/10~14,12/3~6) ※ただし、第三火曜日が祝日の場合は開館し、翌日が休館になりま
す。
年末年始は12月27日から1月3日まで休館(ただし、2020年の年始は1/1, 1/2, 1/3も開館)
こちらも富士山の信仰を知る上で重要な場所ですね。