ふじ楽いず楽

富士山周辺と伊豆の観光スポットや遊ぶところを紹介するブログです

トヨタは電気車の夢を見るか?

実験都市 Woven City トヨタの描く未来

 

このブログで扱っている地域内のことですし、これから継続的に情報が出てきて面白そうなので思いの向くまま記事にしてみました。

妄想ダダ漏れです(汗

 

Wovenとは織物のこと

 

トヨタは裾野市にあるトヨタ自動車東日本の東富士工場跡地に実験都市を作る計画を発表してかなり話題になっていますね。


その名も「Woven City」

Wovenとは織物のことです。
トヨタ織機から始まったトヨタの歴史を意識して付けられたようです。
また情報や交通網が緻密に織りなす未来の世界を例えているのかもしれません。

 

富士山麓に実験都市

 

トヨタ実験都市 Woven City

トヨタ実験都市 Woven City

引用元 YouTube

 

まぁ、ともかくその立地のシチュエーションが最高すぎます。
富士山をバックに近未来都市ですよ、その風景を想像するだけで興奮ものです。
よくやってくれたトヨタ!て、感じです。

富士山噴火口から怪獣が現れたとか樹海に秘密基地があるレベルの胡散臭さと夢を与えてくれる出来事です。

お陰様ですでに頭の中では富士山の裾野に緑に抱かれ、高い塔を中心に広がる未来都市が構築されています。

いつそういう話になったの?w


とりあえず場所なのですが、トヨタ自動車東日本の東富士工場とは東名高速裾野ICから246号の一体に広がるトヨタの研究施設、テストコースなどの東側の工場がある場所のようですね。

246号を走っていると工場の壁面に会社名が大きく書かれているので見たことのある人も多いかと思います。

 

地図

 

 

東京ドーム約十五個分の面積とのことですが……まぁ、田舎者にはわかり難い指標ですw

調べると東京ドームは約4.7haとのこと《1haが10,000㎡(100m×100m)》。
静岡県民的には約0.3弱エコパですね(困惑

 

 

 トヨタはどんな街を創造する?

 

CASE(自動運転)で交通網を構築し、交通機関の検索・予約・決済を一括で管理するMaaS(モビリティ・アズ・ア・サービス)の導入・実証とのことです(MaaSについては下でもう少し詳しく)

 

街ではAIを用いてMaaSを使った自動運転の車両を運行させたりしつつ、住民の健康チェックをしたりするなど、生活の質を向上させるための実証実験が行われる予定のようです。

またゼロエミッション(排出物がないこと)を謳い、排出ガスゼロ、太陽光発電に木の住宅などエコロジーな未来を見据えた実験も同時に行ないます。


実はこのような試みはトヨタが初めてではありません。
海外はもちろん、国内でもパナソニックが神奈川県藤沢市・横浜市綱島、大阪府吹田市などと共同で似たいようなことを進めてます。
このような街を「スマートシティ」と呼ぶようです。


しかし今回のトヨタの実験はこれまでにあった世界中の街の如何なるものとも一味違います。
トヨタは会社の私有地に一から街を構築しようと試みています。

この街に住む人もはじめはトヨタ社員限定でしょう。
ある意味、街が丸ごと会社所有の公開されない閉鎖空間の実験場だと捉えても間違いなのでしょう。
まさに「実験都市」ですね。

ちょっと考えると一企業が行うにしては非常識的な規模で頭が付いていきませんが、トヨタという大企業だからこそできるトンデモな実証実験です。

 

そこでより具体的に何をするのかといえば? 

この発表に際してYoutubeを使ってトヨタは映像を配信しています。

 

www.youtube.com

 

  

  

トヨタ実験都市Woven City

トヨタ実験都市Woven City

引用元 YouTube

 

 公開されている映像を見ると建物内ではロボットのペット(※残念ですがドラえもんではありません)を飼ったり、小型の作業用ロボットぽいものがいたり、壁面にはロボットアームがあったりします。この腕は高い天井近くの棚の物を取ってくれるのでしょうか?

 

街中ではドローンが飛び交っていますが、荷物配達を行っているのかな?

 

 

トヨタ実験都市Woven City

トヨタ実験都市Woven City

引用元 YouTube

 

 

この映像はWoven Cityを作るにあたり、これからの未来にどんなことができるのかを考えた上でイメージして作られているはずです。

これがトヨタが示す街のエスキースのようなものでしょう。
このようなさまざまな実験をこれから作る街で行う、ということです。


もう、考えるだけでワクワクしませんか?

街の中を自動運転の電気自動車が走り、ロボットが身近にある生活なんですよ。
まるで夢に描いた未来都市のようです。

ドラえもんはいませんが(くどいw

 

それにしてもどうして自動車会社のトヨタが?

気になりますよね。

トヨタは2018年のCESで「e-Palette」という構想を発表しています。

これは自動運転車を作りカーシェアリングや物流などに「サービス」として提供することで、自動車を売るだけではなく「モビリティ(移動)をサービスとして提供する企業」への転換を計る計画である、ということです。

まあ、分かり難いですねw

 

トヨタは自動運転の世界の潮流から、さらにその先を見据えているわけです。

 

自動運転が進むとよほど車好きでなければ人々は車を所有しなくなる方向に向かうとみているのかしれません。

自動運転が進むということは、交通の全てが人の手から離れそのうちAIなりによりどこぞで集中管理される時代が来るはずです。

人は行き先を告げるだけ。後は指示に従っていれば目的地に到着するわけです。
地図を読めない人がさらに増えそうですw

 

システムが確かならば人が運転するよりもよほど安全な交通網が構築されます。
自分で操ることもない車はただの<移動する箱>としての立ち位置になるでしょう。

高いお金を出せば快適な空間を確保することができるかもしれませんが、概ね車の存在は飛行機、電車、タクシーのような目的地に運んでくれるだけの存在となると想像できます。

人によってはそれでも毎日通勤などに使うから個人で所有するだろうと思うでしょう。

しかし昨今のカーシェアリングの推進を実験的な処置と見ますと、いずれ車は買うのではなくレンタルする方向へ進むとトヨタは見ている気もします。


車は人々の所有物からまさに文字通りの「モビリティ」となるわけですね。
車は交通網の部品となり、個としての主体を無くします。
トヨタは「モビリティ」を足がかりに社会全体の交通網の管理を担う立場に進む気なのかもしれません。

 

推進されているMaaSというものがあります

 

MaaSは、ICT「Information and Communication Technology(情報通信技術)」を活用して交通をクラウド化し、公共交通か否か、またその運営主体にかかわらず、マイカー以外のすべての交通手段によるモビリティ(移動)を一つのサービスとして捉え、シームレスにつなぐ新たな「移動」の概念である、とのこと。


つまりこのMaaSを牛耳ることができれば一企業が社会インフラの一部となるのです。

情報と交通を手中に納めます。まぁ、言うまでもなくとてつもない力です。

 

競争相手は多いです。

これまでの車の会社だけで無く、IT系はもちろん鉄道、旅客機、不動産などの大手も間違いなくこのあたりに食い込んでこようとしますから、かなりの混戦となるでしょう。

その中でトヨタは確実に道路網の覇権を握るつもりでしょうね。

 

広範囲な道路を管理するとなると、道路だけではなくその周囲の空間である街全体も視野に入れて管理する必要が出てきます。トラフィックに滞りがでないようにするためには広範な人や物の移動を制御する必要がありますから。

 

街を管理するために必要なことを知ることが大切

そためにも徹底的に都市の運営について調べる必要があります。
結果としてどのような都市がモビリティに適した構造であるか、その知識と経験が手に入ります。

それは今後新たな都市を構築するにあたり、都市計画の基盤となりうる重要な見識であります。

 

ただこういうことを目指しているのはトヨタだけではないでしょう。
実際に中国でもカナダでもスマートシティが作られています。世界中の企業間で激しい競争が始まるのでしょう。
何しろ都市丸ごと構築する一大事業であり、インフラの維持という長期にわたる仕事で大きなシェアが狙えるのですから見逃すはずはありません。


トヨタは持てる体力を生かして他に先んじようと手を伸ばしました。
これはアドバンテージです。
いずれは街を作るにあたり、トヨタの力が必要とされるときが来るのかもしれません。

 

MaaSにも問題点

 

自動運転の部分は過渡期なので何とも言えませんが、他の根本的な部分として一括決済をどうするんでしょうね。

こんな基盤システムに今のようにクレジット会社を挟んだままにしておくつもりなのでしょうか?

統一されていない電子マネーも困りものですね。

 

これを本気で執り行うのならマイナンバーに個人資産を紐付けして管理するくらいの覚悟が必要でしょう。でなければ赤子から年寄りまで公平に利用することができません。今のままでは中途半端です。

また日銀が電子マネーを発行すれば規格が統一できそうなのですが、そこまで踏み切れないほど電子マネーとは脆弱なシステムなのかな?

なにやら中国が電子マネーに踏み切りそうで日銀もようやく重い腰を上げるようですが、期待と怖さと相反する気持ちでモヤモヤします。

 

もう一つは現在のようにスマホを使ってシステムを利用するのなら、やはり国民全員にスマホを配るくらいのことをしなければ不公平なシステムになります。

しかも全ての人が戸惑いも間違いもなく簡単に利用できなければ意味がありません。

 

となると、いっそうのことマイナンバーをチップ化し身体に埋め込んで行動記録や資産状況まで一括で管理するくらいのことをやる必要が出てくるのでは?

あるいは国が管理できるのなら税金として利用料を徴収して普段は無料でインフラを使えるようにするとか?

う~ん、そこまでできるのはやはり国だけでしょうね。

でも国に監視されているみたいで不快ですね、脱税も難しいしw

いえ、私はやっていませんよ。でもいろいろと反発も多いのは間違いありません。

ただ国が管理すると資産が一元化されているので管理も運用も決済も借り入れも楽になりそうな気はしますね。AIが全部管理してくれるかも。あ、そうなると銀行は無くなるかもw

でも同時にこれは一つの可能性ですね。

人を個別に判別し個人資産が管理されているのなら、それぞれを個別に処理することができます。

同じ電車に乗っていても人によって金額が違うこともありえます。同じ移動をしても人によって利用料を変えるなんてことも可能なら、被災地にボランティアに行く人は移動料金がその場で手続きなく無料になっているなんてことが起こるかもしれません。

 

お金そのものに関しても現金がなくなり一元化で管理されるのなら今までの概念と異なってくるのかもしれません。

もっと純粋に社会生活を営むための対価的なものになるかも。

AIが発達すれば当然のごとく今は人が行っている、管理している分野が人間に取って代わりますので、これまでの仕事の概念では失業者が増えるばかりです。

労働そのものが変化するのかもしれません。会社勤めなどそのものがなくなることは無いと思いますが。ん、会社というものすらもなくなるのかな?

賃金に当たるものもAIが判定して社会への貢献度や支払われた労力に見合った社会的に公平な取り分が付与されるなどになるかもしれませんよ。

 

また農家の膨大な労力に見合った対価を支払うと食物が高騰して買えなくなるので、食品の価格は一定水準を維持する。代わりに農家は普通の家庭より割引でものを買うことができるなど、それぞれの立場や環境に適した変動的な処理が行われるようになり、社会全体として平等性を取ることができるようになるかもしれません。

 

話が逸れましたね。しかしそれくらい社会構造はガラッと変わるかもしれませんよ。

 

Woven Cityは面白い

 

こうしてちょっと考えただけでも今と違う世界が見えてきますね。
やはりこれは面白いです。

 

 

トヨタ実験都市Woven City

トヨタ実験都市Woven City

引用元 YouTube

 

トヨタの実験都市が実を結び都市計画が事業として発展した場合、もしかするとWoven Cityは富士山麓に燦然と輝くトヨタ帝国の帝都となるのかもしれませんw
でなければ第二東京とか?w
裾野の原野を買っておきましょうかw


奇しくも今年2020年はアキラの東京オリンピックが現実のものとして開催される驚くべき年でもあります。

年号も令和となり、何か新しいことが始まろうとしている予感に満ちています。

このような実験都市をモチーフにしたデストピアのSF小説もいくつか読んだ気もします。完全管理社会や感情を無くした人類、シビュラシステム、スカイネットの反逆などなど、始まる前から不安をかき立て危惧されている物事がいくつもあります。そのどれかが未来を語った預言書になる可能性も捨てきれません。

 

ちなみに電気羊はアンドロイドの夢を見るか?は2019年のお話しでした。記事タイトルには深い意味は無くただのノリですw

まぁ、トヨタは今のところは一般的な電気自動車は販売していませんし、何かしら未来の車を夢見ていることは間違いないでしょう。

 

この試みが賞賛されるのか、否定されるのかは今の段階ではまるでわかりません。

しかし、どちらにしても人類の進むべき未来のベクトルに大きな影響を与えうるだけのものとなり得る力を秘めた試行であろうことは想像できます。


私たちは間違いなく未来に生きています、楽しいですね。

一般開放の日が待ち遠しいです。

でも何年後の話しw